群馬県であったいじめ事件から子供を守る為には何が必要か!?

この記事を書いた人「はかせ」
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いつもご覧頂き本当にありがとうございます。
管理人の「はかせ」と申します。

今回の内容は実際の裁判の事例をもとに、
この解決策や対処法を
一緒に考えて行きたいと思います。

なぜ実際にあった裁判の内容や
判決をまとめる必要があるのかと言うと、

いじめを裁判で争うときに

  1. 「いじめ」の何が問題になっているのか
  2. 事実の証明で「認められたもの」と「認められなかったもの」の違いは何か
  3. 「学校の対応」で問題となっているものは何か
  4. 実際にどれ位の期間が掛かるのか(事件の日と判決の日が書かれているから)

など、いろいろな情報を知る事が出来ます。
(私たちがなかなか知り得ない事)

いざ裁判をやろうと考えても
実際には大勢の人と時間と
お金が掛かってしまうのは、

これを読んでいるあなたも
知っている通りだと思います。

さらに裁判で必要な証拠は
自ら集めなければならないので、

証拠として認められる内容は
どういったものなのかも
予め知る事も出来るでしょう。

判例は、今後この様な痛ましい事件を
起こさないようにする為の教訓という
意味合いの他に、

加害生徒側や学校の対応について
責任を問う為の方法や経緯についても
書かれています。

本当にいじめで自殺する生徒を減らすと
考えているのであれば、

単に痛ましい事件がありましたと
過去形にするだけで無く、

「事なかれ主義」の今の学校で、加害生徒や学校への責任を問う為にはどうすれば良いのか

私たち自身が判例を見て
考えて行くべきだと私は考えています。

法律は知っている者のみを助け、
知らないままの者には手を差し伸べる事は無い

弁護士だけに任せっきりでは無く、
我が子の事は私たち親がしっかりと
守って行かなければならないと思います。

 

今回具体例として挙げる判例は
「群馬県桐生市で起きたいじめ事件」です。

この事件の最大の特徴は
「裁判が終わるまで6年掛かっている事」

被害者である女の子は
自殺をしてしまいました。

学校側が最後まで事実を認めようとせず
「家庭での問題が自殺の原因」とか

「母親が外国人だから」など
普通なら考えられない理由をでっち上げ

遺族側と徹底抗戦を行った為に
長期間解決までに
時間が掛かったとされています。

 

最後は「和解」で終結しましたが、
今回の記事では「6年」も
掛かってしまった原因や

「学校の対応」を中心に、
加害者側の対応や裁判で争われた内容を

詳しくまとめていじめ問題の解決策を
考えて行きたいと思います。

※学校の対応に不満があった時の対応についてまとめた記事を紹介していますので一度読んでみてください!

「いじめはない!」と言われたらまずは確認!!弁護士が教師になって分かった学校の裏側について

※この他にもこのサイトでは
私たち家族が子供の被害を通して

感じた事や学んだ事を
ベースにまとめていて、
記事形式にして紹介しています。

「いじめ」が他人ごとでは無く
明日は我が子に降りかかる問題であり

風化させない為にも実体験を基に
記事にまとめています。

もし、我が子が不登校になって
どう守って行けば良いのか
分からなくなった時にも、

あわせて読んで頂ければ
お役に立てる内容となっています。

実際に裁判を起こしたり、
弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと

解決策に向けて取り組んできた事の内容を
書いてますので是非1度読んでみてください。

※いじめ問題についてまとめたサイトはコチラ!!

いじめ-ラボ

 

群馬県桐生市で起きたいじめ事件の内容

今回は例として挙げた群馬県桐生市の
いじめ事件の判例を元に
まとめていきたいと思います。

被害者は2010年当時
小学6年生だった女の子で
何処にでもいる普通の女の子。

親の都合で小学校4年生の時に
群馬県桐生市の小学校に転校して

5年生くらいになってから
いじめが発生します。

当時の事件の内容をまとめると次の通り

  1. 「キモい」「ゴリラ」「臭い」などの誹謗中傷
  2. 授業でパートナーを選んでする内容では悪口のせいでいつも独りぼっち
  3. 靴隠し、机に落書き
  4. 給食にゴミを入れられる(本人は分からず食べてしまう)
  5. 給食はいつも独りぼっち

など暴力よりも言葉のいじめが
多いケースでした。
(コミュニケーション系)

特に、「校外学習」の時のいじめ
裁判で争点となり、

「学校の対応の不備」が
問われるポイントとなっています。

この女の子の被害内容を見てみると
いじめの形態は言葉のいじめばかりで
(コミュニケーション系)

外見から見えにくい
被害内容になっていると同時に、

女子生徒特有の相手の周りから
逃げ場を無くす様態

も特徴として見受けられます。

 

さらに、給食を独りぼっちで食べさせる事が
いじめの内容からあるように

「スクールカースト」の存在も
見えてきています。

※「スクールカースト」についてまとめている記事を紹介させて頂きます。

我が子のいじめから学んだ、いじめが起きやすい学校やクラスの解決策

特に思春期に近い子の多くが
「他人からの評価」に敏感になり、

  • いじめられている子を助ける事に消極的になる
  • 自分がいじめられない様に他人を陥れるケースも増加する

といった理由で問題が起きた時にも
「仲裁者」よりも「傍観者」の割合が
多くなったり、

からかいの度合いもエスカレートして
暴力や性的嫌がらせなど

回復困難な状況にまで
相手を追い込むケースが近年増加しています。

では次に、学校側の対応を詳しく見ていきましょう。

 

裁判のポイント 学校側の対応について

今回の裁判で遺族側の請求は、

  1. 母親の精神的損害として相手側に2650万円の損害賠償請求
  2. 父親の精神的損害として相手側に550万円の損害賠償請求

※相手側(被告側)は桐生市と学校と加害者家族

となります。

そして裁判を終えて認められた請求は、

  1. 母親の精神的損害として相手側に390万円の損害賠償請求
  2. 父親の精神的損害として相手側に60万円の損害賠償請求

となりました。

人1人が死んでしまっているのにも関わらず
約400万しか損害賠償が認められない事は、

いかに日本の教育が「いじめ」の認識について
軽く扱っているか証明する判決

になるのではないでしょうか。

いじめ問題を考える上で
一番考えなければならない事が1つあり、

それは「自殺する生徒」を
いかに無くしていくか
と言う事です。

その理由として言える事は、

  1. 将来の担い手を確保する事
  2. 自殺してしまうと残された家族が報われない事
  3. 仮に自殺したとしても今現在のいじめ被害者(自殺者や遺族)に対する救済があまりにも軽い事(補償についても賠償についても)

いじめ問題を解決していく為には
「自殺」は絶対に避けなければならない事も

この判例を見ていくと
お解りになると思います。

そこで今後このような事が起きない様に
この判例から「学校側の不備や過失」
詳しくまとめて見ました。

この「学校側の不備や過失」が
今回の裁判で争点になっていて、

学校や桐生市の責任の所在が
賠償額の基準になっています。

裁判で争点となった学校側の不備や過失

この事件での学校側の不備や
過失についてまとめていきます。

本当に生徒のいじめを
気づく事が出来なかったのか?

誰がどう見ても分からなかったのか?

この2つが裁判で証明されなければ
「学校の不備や過失」を
問うことはできません。

※「学校の責任や役割」についてまとめた記事がありますのでここで紹介させて頂きます!

いじめに遭った場合、学校の役割や責任にはどんなものがあるのか!?

学校が事実を認めない事

子供の命が失われたのに
その事実に目を向けようとしない姿勢が、

今日のいじめ問題を深刻にしている
主な要因でしょう。

さらに今回の事件で目を引く項目は

給食を独りぼっちで
食べなければいけなかった事と
校外学習の時の学校側の対応。

学校によっては机はそのままで
食べる所もあるかも知れませんが、

普通であれば席の近い友達と
机を合せて給食を食べるのが
一般的なのかと思います。

担任の先生もクラスのみんなと
一緒に給食を食べるハズなので

「独りぼっちで給食を食べる子」がいたら
絶対に気づくと思います。

 

そして「校外学習の時の学校の対応」で
さらにいじめが悪化します。

女の子は何とか頑張って
その校外学習の日に学校に出席しましたが

その時にクラスの子に言われも無い
誹謗中傷を受けて泣いてしまいます。

周りにいた先生も
女の子をなだめるけれど
女の子はいっこうに泣き止みません。

そして出発の時間になっても
女の子は校外学習に行く事を拒みました。

先生達も女の子の様子をみて
行く事を諦めようとしましたが、

校長を始め先生方の説得により
校外学習に参加してしまいます。

目的地ではいつものように
「独りぼっち」で過ごし、

あれだけ説得して参加させたのに
先生方の対応は側で見ている事しか
しなかったようです。

 

この2つの事例を見てどう見ても
「いじめ」があると思われるのに対し、

今回の裁判では学校側は
「いじめは無い」と主張して

結果的に問題解決まで
6年掛かってしまいました。

アンケートの存在

今回の事件で学校側の不備が
浮き彫りになった内容は

「いじめアンケート」が女の子の生前に
行われていなかった事です。

先ほど書いた学校側の不備や
過失の内容と被る所がありますが

「いじめの存在が明白」なのにも関わらず
対応として事実確認を怠った事が
裁判で「悪質」と判断されています。

普通に考えれば給食を
独りぼっちで食べる所を見てしまえば

問題が発生していると
素人でも分かりそうなものです。

アンケートの実施は義務ではありませんが、
問題の事実確認には一定の効果があります。

話が変わりますが、私の子供が実際に
いじめを受け学校と話し合いする時に

アンケートによるクラスのみんなの意見は
非常に役に立ったツールです。

「クラスの声」を聞かずして
学校の安全配慮義務を
全うしたとは言えません。

女の子がいたクラスの「異常」な状態

またこの自殺してしまった
女の子がいたクラスが

「学級崩壊」してしまっている事も
裁判でポイントとなっていますが

このクラスでは担任の先生も
女子生徒と同じ様に標的になっていた事

が裁判で明らかになりました。

先生の言う事は
クラスの全員が聞く耳持たず、

授業中にも関わらず他のクラスに行ったりと
問題行動が多くて他の先生も
手を焼く状態だったそうです。

誰が何をやっても抑制出来ない状態で、
さらにPTAでも問題になり
学校側に対応をお願いしていた様ですが

学校は特に対策を取ることも無く
放置状態だった事
と判明しています。

 

後に精神科の診察を受けたときに
「うつ」と診断された事をはじめ、

子供の学習をサポートする立場である学校が
その指導役である教師の管理が
出来なかった事も

学校側の不備や過失として
裁判で認められた要因の一つとなりました。

簡単に言うと

「いじめ」=「学校の不備や過失」=「学級崩壊」=「担任の管理」となったわけです。

学校が作ったいじめに関する報告書の内容

今回の事件の時には
まだ「いじめ防止対策推進法」は
制定されていません。

しかし2013に制定されたこの法律には
こんな事が書かれています。

第二十三条 学校の教職員、地方公共団体の職員その他の児童等からの相談に応じる者及び児童等の保護者は、児童等からいじめに係る相談を受けた場合において、いじめの事実があると思われるときは、いじめを受けたと思われる児童等が在籍する学校への通報その他の適切な措置をとるものとする。

2 学校は、前項の規定による通報を受けたときその他当該学校に在籍する児童等がいじめを受けていると思われるときは、速やかに、当該児童等に係るいじめの事実の有無の確認を行うための措置を講ずるとともに、その結果を当該学校の設置者に報告するものとする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

5 学校は、当該学校の教職員が第三項の規定による支援又は指導若しくは助言を行うに当たっては、いじめを受けた児童等の保護者といじめを行った児童等の保護者との間で争いが起きることのないよう、いじめの事案に係る情報をこれらの保護者と共有するための措置その他の必要な措置を講ずるものとする。

引用元:いじめ防止対策推進法より

このように子供に
いじめ問題があった場合には

関係者に対しての報告する事が
定められています。

今回の事件を調べていくと、
最初に学校側が「いじめを認めていない」ので
この報告を行っていない事が判明。

 

さらに被害者の女の子が
自殺をしてしまってから数日後に

関係行政庁向けに
報告書を作っていた事が
明らかになっています。

その内容も教師が
警察で受けた事情聴取だったり、

被害者家族の聞き取りが
なされていなかったりと
不備だらけの内容となっていました。

 

裁判では被害者家族に対する
報告を怠ったとして「重大な過失」とし、

学校関係行政庁の過失を
まとめて認めました。

いじめ防止対策推進法が制定されてない
今回の裁判でも学校関係サイドの過失は
重大と判断されたのであれば、

これからの裁判で「報告する事」が
問題の争点となる可能性が非常に大きい

と言えるでしょう。

この事件が起きる前に
「いじめ防止対策推進法」が制定していれば、

この事件の結末はまた違ったものに
なっていたのかも知れません....。

 

加害者側の態度

いままでの記事の中で「学校」を中心に
フォーカスしてみましたが、

今度は「加害者側」を
見ていきたいと思います。

裁判の中では「加害者」が大勢いて、
誰がどのいじめを行ったかは
具体的に責任追及していません。

ただ、裁判での判例を見ていくと

クラスのほとんどが女の子の
誹謗中傷を言っていた事

が明らかになっています。

 

また加害者側家族と親しい
間柄の家族などは、

  • 「金目当ての裁判に違いない」
  • 「外人なのに面倒くさい」
  • 「こっちが逆に被害者だ」
  • 「さっさと出て行けば良いのに」

と地域で言いふらし、
被害者家族が住めなくなるような
環境にしていた事も裁判で判明しています。

結局、裁判の最中に家族は
他の県に引っ越す事となってしまいました。

※今回の事件の様に言われも無い誹謗中傷やいじめによって、住むところを変更しなければならない場合に「転校」について詳しくまとめた記事を用意しています。
経済的に負担が少ない「就学校指定変更」などもまとめていますのでご覧下さい!!

いじめが酷くて転校したい!転校で失敗しないポイントまとめ

いじめで転校した費用を裁判で取り戻せた判例まとめ

いじめのせいで転校して裁判で相手から「1円」も取れなかった理由

 

今回の判例から「親が出来る事」はなにか!?

今回の判例を振り返ってみて
この被害生徒は何度か母親に

「いじめの事」で相談している事が
判明しています。

当然母親も「学校に行く事」は反対で
何度か休ませる事がありました。

私もこの母親と同じ考えで、
本当に学校が嫌な
ら登校させる必要は無いと思います。

実際に我が子がいじめに遭ってしまってからは
相当な期間学校を休ませました。

もちろん、その理由は
「いじめがあったからだ」と伝えて。

この理由は絶対に曖昧にしないで下さい。
絶対に学校は逃げますから。

 

ただ、それだけに留まらず
「外部に相談する事」と

「私たち自身が法律に触れておく事」が
必要になるのではないかと思います。

今回の場合は子供が自殺する前に
上記の事が出来ていれば、
最悪自殺は避けれたのかも知れません。

学校を休ませるだけであれば
気休め程度にしかならず、

いつかは義務教育中は
学校に戻らなければならないのが現状です。

強制的に学校へ戻される前に
弁護士や行政書士をはじめ、

今後の対応を相談する事が必要でしょう。

 

そして、

学校が認めざるを得ない
「証拠」を見つける事が最優先

になります。

  • 「学校側の発言」
  • 「加害生徒の発言」
  • 「いじめの被害が目に見えて分かる証拠」
  • 「実際に先生に相談していたらその内容」
  • 「その他書面などの形に残っている証拠」

ここに挙げた内容は
1つの例に過ぎませんが、

裁判でこの証拠を提出する事が出来れば
非常に有利に進めることが出来るでしょう。

 

群馬県であったいじめ事件から子供を守る為には何が必要か!? まとめ

今回は「いじめ 裁判」をキーワードに
群馬県桐生市で起きた
いじめ自殺事件をまとめてみました。

女の子は自殺する時に、
本来はお母さんにプレゼントするはずだった

手編みのマフラーを使って
自殺してしまいます。

遺書は残っておらず、
衝動的な自殺と警察では判断されています。

遺書が残っていない事が
残念ながら学校に

「自殺を予見できなかった事」を認める
後押しになってしまいました。

今回の様な学校の不備が無ければ
最悪のケースは確実に免れたハズです。

裁判では「お金」の部分でしか
解決出来ません。

仮に裁判で学校の責任を
認められたとしても

女の子は戻ってきませんし、
自殺した事実も消えません。

これ以上、第2・3の犠牲者を出さない様に
私たち親自身も子供の様子だけでなく

「学校との接し方」を真剣に
考えていかなければならないでしょう。

 

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この記事で書いている内容は
私たちの子が実際に受けたいじめを
ベースにまとめています。

さらにこの記事を読んでいる
あなたをはじめ、

今現在いじめで悩んでいる方々に
少しでもお役に立てれる様に
日々勉強をしています。

そこで今回は記事の紹介だけで無く
これからどうやって
この問題と向き合って行くか、

分からない事などについて、
私たち家族が経験した事を中心に

「いじめ-ラボ」の相談コーナー
随時相談を受け付けております。

  • 我が子にいじめが発覚して、これからどうして良いのか分からない
  • 学校がキチンと対応してくれなくて不安だ...
  • 子供の様子がいつもとおかしい
  • 誰にも相談出来なくて、今の気持ちを聞いて欲しい!

など、具体的な内容について
相談を受け付けていますので、

私たち家族の経験が
少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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長文になりましたが、
最後まで読んで頂き
本当にありがとうございました。

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