学校が事実を「調査・報告する事」について責任を認めた判例

この記事を書いた人「はかせ」
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こんにちは!!

いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。

 

9月に入り学校行事など様々なイベントがあって、保護者の方でも校内に入る機会が増える時期でもあります。

 

我が子の普段からは想像出来ない頑張っている姿や成長した姿を見れる事は非常に喜ばしい事だと思います。

 

 

しかし、裏を返せばイベントが多くなるにつれて日本特有の「集団行動」も多くなり子供の負担も多くなる事もまた事実でもあります。

言われも無い事でいじめが起きたり、無用な責任を押しつけられて仲間はずれになったりと学校生活の中でかなり危険な時期とも言えるでしょう。

 

 

そこで「学校の責任」というテーマで実例を挙げ、判例で問題となったポイントを見ながら解決するのにはどうしていけば良いのかをまとめて生きたと思います。

 

 

今回は2005年に北海道滝川市立江部乙(えべおつ)小学校で起きたいじめ自殺事件になります。

 

当時小学校6年生の女子生徒がクラスメイトからの執拗ないじめによって自殺、その後学校側の責任について裁判で争われた事件です。

 

今までの学校と同じ様に「いじめ」について責任はないと争う一方、当時のクラス担任の先生を秘密裏に人事異動したりと怪しい動きを見せていた事もあり、最終的には遺族側と学校側(設置者である市)との和解で決着が付く形となりました。

 

 

今回の記事では、

・自殺した女子生徒が受けた被害の内容

・学校側の対応

・裁判ではどのように判断されたのか

 

について詳しく見ていきたいと思います。

 

 

 

 

※この他にもこのサイトでは私たち家族が子供の被害を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめていて、記事形式にして紹介しています。

 

「いじめ」が他人ごとでは無く明日は我が子に降りかかる問題であり、風化させない為にも実体験を基に記事にまとめています。

 

もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。

 

 

実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!

 

※いじめ問題と過去の裁判や判例についてまとめた記事はコチラ!!

裁判に関する記事 一覧

我が子の被害を基にまとめた記事 一覧

 

 

 

自殺した女子生徒が受けた被害の内容

2005年に北海道滝川市立江部乙小学校で起きたいじめ自殺事件について詳しく見ていきたいと思います。

 

今回自殺してしまった女子生徒が受けたいじめの内容として明らかになっている事は

・性的に魅力が無いと言われる

・仲間はずれ

・悪口を言われる

 

 

 

などと言った間接的ないじめ(コミュニケーション系)であって、少なくとも小学校3年生位からこの様な陰湿な被害を受けていた事が分かっています。

 

 

小学校6年生になると身体的特徴に変化が出てくる頃で男子と女子に明確な変化が出ます。

 

 

小学校6年生の保健体育では「心身の成長と変化について」授業に取り入れられているので、今回の様な発言を受けた場合に被害生徒の受ける心の傷は深くなる事はすぐに分かるハズ。

 

少なくとも相手が傷付く事は簡単に想像出来たと思われます。

 

それに伴い、仲間はずれと言った陰湿ないじめに対しても「やってはいけない事」という認識は子供でも想像する事は簡単であったと言えるでしょう。

 

 

また自殺の後に「遺書」が見つかっており、親と友達とクラスに向けての言葉が書かれていました。

 

子供の自殺は衝動的なものが多く、遺書が無い状態でそのまま突発的に死を選んでしまうので事実確認が難しい一面を持っています。

 

ウラを返せば小学生で遺書まで残していたと言う事は「前もって自殺する意思があった」といえますので、日常的にいじめが起きていて長い間苦しんでいたのだろうと考えると心が痛くなります。

 

 

これらの事実を踏まえて江部乙小学校はどのように対応したのか??

次の段落で詳しく見ていきたいと思います。

 

 

 

学校の対応はどうだったのか

今回の小学校6年生の自殺を受けて、学校側の対応はどうだったのか?

誠意がある対応だったのかを見ていきたいと思います。

 

 

自殺当初ではいつもの様に学校側は事実を「知らない」として認めようとはしませんでした。

遺族から女子生徒が残した遺書を渡されても「見たくない」と拒否をし、形だけの調査をして事実が無い事を覆す事はありませんでした。

 

 

ところが学校側があれほど見るのを拒否した遺書がマスコミに公表されてしまうと態度を一転し、事実関係について大筋認める供述をし始めました。

 

 

マスコミにまで自殺した事が広まり、収拾が付かなくなって「認めざるを得ない」から認めたと言わんばかりの対応で今も昔も学校の対応は変わっていない事が証明されてしまった瞬間でもあります。

 

この事件が起きる前にも「葬式ごっこ」で有名な中野富士見中学校の自殺事件がありますので、対応が遅れる事や荷担してしまう事で学校が負うリスクは誰が見ても明らかのハズです。

 

 

何故、学校側は事実を認めようとしないのか??

 

先ほどまとめた通り今回の学校の発言を見ている限りでは事実を調査した結果「認定する事が難しい」という理由で認めないのでは無く、しょうがないから「認めた」といった感じです。

 

被害者側(遺族も)いたずらに責任転嫁をしたい訳ではなく、ただ単に我が子の最期がどのようにして訪れてしまったのかをただ知りたいだけなのです。

 

 

実際に私「はかせ」の子供もいじめに遭ってしまいましたが、学校に責任を取ってもらいたい気持ちはほとんど無く、「真実を知りたい」だけで余程の怠慢が無ければ加害者側に責任を取ってもらう事が道理です。

 

我が子のいじめを通して一層強く感じるのは学校の対応が問題を難しくしている事が多いと言う事です。

 

今回の事件もその例に外れる事無く、問題をより一層難しくして解決までに何年もの時間を掛けてしまう羽目にあっています。

 

 

今回の事件を受けて関係者は懲戒処分を受けていますが、校長は減給1ヶ月で教頭と担任教師は懲戒処分ではなく訓告(口頭での注意のことで一番軽い処分)処分のみとなりました。

 

生徒1人の命と引き替えに大人はお金がちょっと減るだけだったり注意を受けるだけで済む形となりましたが、皆さんは今回の処分が重いと思いますか??

 

 

 

裁判で判断されたこと

今回の杜撰な学校の対応に遺族側は当然のように裁判で事実を争う形となってしまいました。

 

今回の事例で一番のポイントになっている事は、

 

・学校がしっかりと認識、調査をしていれば自殺しなかったのではないのか

 

と言う事です。

 

この裁判では自殺した女子生徒が以前から担任の先生に友達関係で相談をしている事が明らかになっており、その友達から事情を聞いて被害生徒に報告までしていた事も分かっています。

 

女子生徒が自殺をしたのが2005年の9月、1ヶ月前には修学旅行が行われておりさらに前には修学旅行の準備などがクラスで行われています。

 

以前から被害生徒は担任に相談していた為に少なくとも数ヶ月前から被害を訴えていた事が分かっていますので、担任が自殺した生徒が友達関係で悩んでいた事は容易に分かる状況だったと言えるでしょう。

 

 

 

※以下の引用は遺族の方々の支援サイト『滝川いじめ自殺裁判を支える会』からの引用となります。

 

小学3年生のころから同級生に避けられるようになり、小学5年生のときには同級生から「すごい気持ち悪い」などと言われた。

平成17年4月、友音は、6年生に進級したところ、同年7月に行われた席替えの際、多数の同級生から「(友音の隣になった)男子児童がかわいそうだ」と言われたり、同級生の男子から「うざい」と言われたりしことから、同月6日、担当教諭にその旨を訴えた。

引用元:『滝川いじめ自殺裁判を支える会』より

7月20日、友音は、担当教諭に対し、同級生の女子児童3人に避けられている旨を伝えた。その後、担当教諭は仲裁に入ったが、友音と前記女子児童3名との関係が修復されることはなかった。

8月18日、修学旅行の部屋割りが行われたところ、担当教諭が自分たちで部屋割りを行うよう伝えたことから、友音だけは部屋が決まらなかった。その後、担当教諭も交じって数回にわたって話し合いが行われた結果、友音は前記女子児童3名がいる部屋に入ることになったが、その女子児童3名のうち2名は、担当教諭に対し、「どうでもいい」、「(友音と)一緒になっても、しゃべらなくてもいいの」などと言っていた。

 

引用元:『滝川いじめ自殺裁判を支える会』より

 

と、クラスメイトの発言からも被害生徒との関係が修復が出来ていない(いじめが認められる状態)と見て取れます。

 

つまり、いじめが当時存在していて未だ解決はしていないになります。

さらに自殺した生徒は遺書を残しており、内容もいじめのせいで「自殺」を選んだ事が詳細に書かれていた事から「いじめ=自殺」の関連も認定されているようです。

 

 

また、「いじめがあったと判断出来る内容」で担任に相談をしている為、学校側の「いじめの事実が認められなかった、知らなかった」という言い分はこの時点で認められない事にもなります。

 

したがって学校側には事件の調査をして被害者側に報告する義務が生じ、キチンと調査と報告をしなければならなくなります(調査報告義務)

 

学校がよく責任を追及される時に出てくる「安全配慮義務」と同じ様な義務で、事実を明るみにして学校生活の安全を図る目的で負う責任と言えるでしょう。

 

※ただし、いじめは学校内で起きるものなので他の生徒の影響を考えると、この責任を認定する場合には慎重にならざるを得ません。
弁護士の方と相談が必要になるでしょう。

 

 

今回の事例では、遺書が存在しており学校側が閲覧を拒否している事から事実の確認を怠ったと言えるのでは無いでしょうか。

 

事実、この事例では調査報告義務違反が認められていますのでいたずらに責任転嫁する対応だったり調査内容が2転3転する場合にはこの「調査報告義務違反」が認められるかも知れません。

 

 

 

まとめ

今回の記事は「学校の責任」をテーマに、北海道滝川市立江部乙小学校いじめ自殺事件について詳しくまとめさせて頂きました。

 

自殺してしまった生徒とクラスメイトとのいじめはもちろんの事、学校が率先して事実を解明し被害者側(遺族側)が納得出来るような情報を提供する事が「いじめの解決」には欠かせません。

 

この事例だけが特別では無く、こういった学校の対応がベースになって2018年現在でも学校側の対応の杜撰さは変わっておらず早期に対応出来る問題も深刻化しています。

 

 

 

今回は学校の責任として「安全配慮義務」のほかに「調査報告義務」についても触れさせて頂いています。

 

やはり直接的に責任は加害生徒にあるのですが、容易に当事者同士で情報を共有する事も出来ませんので学校の責任について裁判でも認められる形になる事は望ましい事と言えるでしょう。

 

今回のケースの様に被害生徒から相談を受けていた場合には、学校と家族との情報共有(生徒自身が言わないでと釘を刺される可能性もありますが)が無いと私たち保護者も動きようが無いのも事実です。

 

北海道滝川市立江部乙小学校で起きた事件を風化させないように、「いじめ問題」について見聞を広める必要があるでしょう。

 

そこど、この「いじめ-ラボ」では「いじめ発生から裁判まで起こした経験」を元に「相談コーナー」を実施しています。

 

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長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
 

※参考文献 一覧

・wikipedia 滝川市立江部乙小学校いじめ自殺事件

・滝川いじめ自殺裁判を支える会

・教育資料庫 滝川市立江部乙小学校いじめ自殺事件

 

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