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こんばんわ!
いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。
今回の記事の内容は「教師」をテーマに、いじめに教師が加害者として関わっている事件をまとめて行きたいと思います。
この例に挙げさせてもらう事件の内容は2006年に起きた福岡県筑前町立三輪中学校で起きたいじめ自殺事件になります。
当時中学校2年生の男子生徒が中学1年生の時から継続して受けていたいじめが原因で、自宅倉庫で首を吊って自殺していた所を発見。
その後の調査で担任の先生がこの問題に加害者として関与している事が明らかになった事件です。
1990年以降から中学生から高校生の間で学校でのいじめが原因で自殺をしてしまう事件が多発し、社会の認識でも「いじめ=自殺」が浸透していたのに何故教師が「加害者」として関与してしまったのか!?
この筑前町立三輪中学校で起きた事件を調べながら事件の内容を明らかにしていきたいと思います。
※この他にもこのサイトでは私たち家族が子供の被害を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめていて、記事形式にして紹介しています。
「いじめ」が他人ごとでは無く明日は我が子に降りかかる問題であり、風化させない為にも実体験を基に記事にまとめています。
もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。
実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!
※いじめ問題についてまとめたサイトはコチラ!!
『いじめ-ラボ』
福岡県筑前町立三輪中学校で起きた自殺事件の内容
2006年に起きたこの事件を詳しく調べて行きたいと思います。
当時この中学校に通っていた2年生の男子生徒がクラスメイトのいじめを苦に自殺した事件で、1年生の頃から継続していじめを受けていた事が判明しています。
その内容は(文部科学省がこの事件に対して個別に文章を提出)、
・周りから相手にされない
・ズボンを無理矢理下ろされる(自殺前日に)
・冷やかし(あだ名で)
遺族は子供が受けたいじめに対して担任に相談をしたのですが、なんと生徒の担任はクラスの相談内容をバラしてしまい被害生徒に対するいじめが悪化。
さらに担任が被害生徒に対して暴言を吐き、それが自殺の原因の1つになってしまいます。
また被害生徒が自殺してしまった後で葬式に加害生徒グループが参列し、
・自殺して生徒の棺桶を開け携帯電話で写真を撮る
・「別にあいつがいなくても構わない」
・「せいせいした」
と言ったおよそ人とは思えない暴言の数々と行動を起こしていたことも明らかになっています。
今回の事件に荷担していたと思われる生徒は合計5人で14歳になる生徒3人は警察に書類送検され13歳の生徒2人は児童相談所への通知処分とされています。
一方担任と校長などに対する処分は「文章による注意」と「減給処分」で終わってしまいます。
もしかすると今も何処かで教鞭をとっているのかも知れませんね...。
以上、本来生徒を守るべき教員が加害生徒と共に被害生徒を追い込み自殺にまで追いやった事件の全容を簡単にまとめてみました。
次に、この事件の核心に当たる教師の言動と学校の対応についてまとめて行きたいと思います。
生徒を自殺に追い込んだ教師と学校の対応
今回の生徒が自殺に追い込まれた原因の1つになっている教師の対応と、それに伴う学校の対応について詳しく書いていきたいと思います。
文部科学省も個別の事件について声明を出す事はほとんど無いのですが、今回の自殺事件について『福岡県筑前町における中学生の自殺事件について』というタイトルで今回の事件で学校側の対応に非がある事を公表しています。
今回の教師や学校の対応がマズかった事を文部科学省も認めている事がこの文章から読み取れますが、実際にどんな対応だったのか!?
冒頭でも書いた様に、以前いじめについて相談した事をクラスでバラしてしまった事で問題が悪化し自殺にまで追い込まれたと調査で明らかになっています。
本来であれば地方公務員法で「守秘義務」を定めているのですが、この教師はお構いなしに周囲にバラしてしまいました。
しかもこの教師の問題発言は今に始まったことでは無く、
・成績の優劣を「イチゴの品種」で例える(成績が悪い生徒には出荷できないと言う)
・女子生徒に対して「豚」と言う
・自殺した生徒に「偽善者にもなれない偽善者」と発言
・担任の引き継ぎの際に自殺した生徒について「ウソをつく子」と説明
以上の事が調査で明らかになっており、遺族への謝罪の際には「からかいやすかったから」と弁明(?)し怒りを煽る形になっていた事も分かっています。
それに伴い学校の対応も同じ様に被害生徒の気持ちを逆撫でする対応で、当初問題自体を認めておらず「担任の発言も事実と違う」と庇う動きを見せていました。
学校と一緒にPTAもマスコミなどの取材に対して非協力的になり、在校生に対しても事実をこれ以上晒さないように要求し地域ぐるみの隠蔽に走っていた事も判明しています。
また、今回の自殺を踏まえても「いじめは無く、あったとしても解決している」として文部科学省に報告する資料に「いじめ0件」と報告していたようです。
以上、今回の自殺事件の原因とも言える教師と学校の対応を簡単にまとめてみましたがお世辞にも「生徒を思った行動や言動」とは言えないものばかりでした。
何よりも教師の発言については「地方公務員法」で厳しく律してあり、
第三十四条
職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。
2 法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者(退職者については、その退職した職又はこれに相当する職に係る任命権者)の許可を受けなければならない。
引用元:総務省 e-Gov 地方公務員法
この法律に違反してしまうと懲戒処分は免れる事は出来ず、学校や教師の信用を失うだけでは終わりません。(実際は文書による注意と言及処分だけ)
それだけ「教師」という職業は尊く厳しい職種なのに対して、違反を平然としてしまう教師の質に疑問を持たない人はいないでしょう。
生徒1人自殺してしまっているのに「問題は解決している」と報告を上げず、生徒達に対しても「学校は悪くない」とウソを信じ込ませる対応は絶対に許してはいけない事だと私は思います。
どんなに批判しても「学校」という場所に我が子を通わせなければならない今の法律を変える事は難しいですから...。
学校は信用出来るのか??
これを読んでいるアナタもご存知の様に、最早学校の信用は地に落ちてしまったと言っても過言では無いでしょう。
一方で他の番組では「学校ほどブラック企業な所は無い」と今の教師の激務を紹介したり、教師の方が学校や保護者にいじめられているの分からない様になってしまいました。
私たちが昔通っていた時の「学校の先生」はもういないのかも知れませんね...。
最近見つけた動画の中でこんな動画を見つけました。
同じ福岡県のある中学校の一年間の様子をドキュメンタリー方式でまとめた動画です。たしか全部で7作あって卒業式までをまとめた内容になっています。
率直な意見としてはかなり荒れた中学校に感じます。
普通の中学校よりもかなり荒れていると思います。
しかしそんな中でも保護者を授業中の校舎に入れたり、この荒れた状況をそのまま取材クルーを入れている所に信頼は出来るのかなと思いました。
個人的にはこのシリーズの6番目の宮部先生の様な方が多くなってくれたらこの問題や加害生徒に対してもキチンと向き合ってくれるのでは無いかと思いました。
実際の判例でも『【いじめ裁判】神戸市で起きた恐喝事件の内容と学校の対応』でまとめた様に率先して問題に介入してくれる学校もあります。
今回の動画のように保護者を学校に入れたり、学校外でも見回りをしてくれる学校は少ないかも知れませんがキチンと対応をしてくれる所は必ずあります。
もし今回の様に学校が悪意のある対応しかしない場合は学校よりも上位の機関に相談したり、将来的には弁護士などの第三者機関へ早めに相談する必要があるでしょう。
まとめ
今回の記事の内容は「教師」をテーマに、いじめに教師が加害者として関わっている事件をまとめて来ました。
具体的な例として2006年に福岡県筑前町立三輪中学校の中学2年生の自殺事件を題材に当時の生徒の被害状況と教師や学校の対応をまとめてきました。
今回の自殺事件の内容をまとめて行くと、今現在でも言える教育界の闇が隠れているような気がしました。
・教師の対応の杜撰さ
・生徒を預かっているという意識が無い
・いじめについて深く考えていない
・事実は隠し通せると思っている
など、根本的な解決よりも大企業に見られる不正に似た隠蔽が今回の事件で見えてきました。
特に子供を預けている側として、「学校」は子供の将来の基礎を学ぶ場所として重要な役割を担っています。
その学校で、しかも担任が加害者として関わっていたとなれば安心して学校に預ける事は出来ないでしょう。
もし担任が加害者で関わっていたのであれば、早急に弁護士などの相談を受けて必要であれば『大学で起きた自殺事件』でまとめている様に弁護士会へ「人権救済手続きの申立て」を行う事も出来ます。
日本弁護士連合会では、
日弁連は、弁護士法第1条(「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」)に基づき、さまざまな人権問題についての調査・研究活動を行っています。その中でも、人権擁護委員会では、人権侵害の被害者や関係者の方々からの人権救済申立てを受け付け、申立事実および侵害事実を調査し、人権侵害又はそのおそれがあると認めるときは、人権侵害の除去、改善を目指し、人権侵犯者又はその監督機関等に対して、以下のような措置等を行っています。
また、えん罪事件については再審請求の支援を行うことがあります。〔主な措置等〕
警告(意見を通告し、適切な対応を強く求める)
勧告(意見を伝え、適切な対応を求める)
要望(意見を伝え、適切な対応を要望する)
意見の表明
助言・協力
再審請求支援引用元:日本弁護士連合会 より
と「人権救済手続き」について公表しています。
実際には法的拘束力はありませんが、弁護士が介入している事を知る事で対応がガラリ変わる事もあるのは事実でもあります。
本来であればこのような事をせずとも学校との協力のもとで解決を図るのが一番なのですが...。
今回の事件の様な痛ましい事件を2度と起こさないように我々自身が制度などを知っておく事が必要になるでしょう。
少しでも「いじめ」が犯罪であり、多くの方々に「いじめの実態」を知って貰えるように「いじめ-ラボ」を運営して行きますので、宜しくお願い致します。
長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
※参考文献 一覧
・文部科学省 福岡県筑前町における中学生の自殺事件について
・Wikipedia 福岡中2いじめ自殺事件
・教育資料庫 福岡県筑前町立三輪中学校いじめ自殺事件
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