こんばんわ!
いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。
今回は「報復・仕返し」をキーワードにいじめられっ子のの心のケアや対応策について考えて行きたいと思います。
今回紹介する事件は山形県で起きた一家3人殺傷事件です。
山形県飯豊町でカメラ屋を営んでいる一家が1人の男性に殺されてしまう事件が起きます。
この事件で20代の男性が逮捕されましたが、この男性は過去に殺された男性にいじめを受けていたことが判明しています。
この記事では、
・殺人事件について
・犯人の男性と殺された男性との関係
についてまとめて行き、そこから「被害者のケアや対応策」についてまとめて行きたいと思います。
今回の記事の他に「いじめ-ラボ」では「いじめ問題の解決策」をテーマに記事を更新しています。
全て私たち家族が我が子の被害内容を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめています。
もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。
実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!
※いじめ問題と過去の裁判や判例についてまとめた記事はコチラ!!
いじめの仕返し 山形県一家3人殺傷事件の内容
今回いじめの仕返しとして起きてしまった殺傷事件の内容をまとめていきたいと思います。
事件が起きたのは平成18年の5月7日、午前3時頃。
家に侵入し長男の男性の顔や胸を数十回刺され、近くの部屋に寝ていた母親は暴力を受け脳挫傷、父親が一番酷い傷で全身数十カ所を刺され即死だったそうです。
殺傷事件があった家から数十キロ離れた山中で血だらけの男性と軽自動車を発見し、逮捕となりました。
殺された男性と犯人との関係
実はこの殺された長男と犯人の男性は幼なじみだったのですが何時しかいじめを受けるようになり、「性的ないじめ」が多かった事と仕返しで殺人を目的にしていた事が取り調べで判明しています。
・体を触る事を強要
・下半身をさらけ出される
・自慰行為を強要
殺された長男が犯人にした内容で多かったものはこの3つ。
このいじめを受けていた時期は小学校4年生から小学校卒業までの約2年間で、犯人の母親も自分の子がいじめを受けていたこと知っていたようです。(内容までは分かりませんが)
母親の供述では、この殺された長男に何度か呼び出されてから家に籠もりがちになり、何度か泣いている所を見ていたと言っています。
犯人のその後
山形地方裁判所で今回の殺傷事件の審議が行われ、犯行の内容と被害者の状況から求刑は「死刑」でした。
4月と5月に審議が再度行われた時には、被告は当時のいじめによって「精神疾患」を患っている可能性があり、「責任能力」が認められるかが争われました。
責任能力については、犯行の内容が顔をメッタ刺しにしている事や全身を何十カ所も刺している事から「責任能力はある」と判断。
ただ、幼い時に受けた「性的ないじめ」が大人になってからの人間性に多大なる影響を与えている事が裁判で認められ、求刑を「死刑」から「無期懲役」に減刑しています。
この記事を書いている時から12年が経ち、被告の年齢もこの記事を書いている私と同じくらいになっているハズです。
もしかしたら、いじめを受けてから周りのサポートや相談する場所があれば今とは違う人生を送れたのかも知れません。
いじめを受けても昔と比べればサポート体制は進んできていますし、ネット環境が整ってきているのでストレスのはけ口にもなったでしょう。
「たら、れば」で話をしてもしょうがないですが、一歩間違えれば自分自身が「今回の被告の立場」になっていたのかも知れません。
今一度いじめの対応を考えさせられる事件でした。
「親」という立場で今から出来る事
では、今回のいじめ仕返し事件を元に、子供の心をケアするには何が必要なのか!?
親である私たち、一人間である私たちに何が出来るのかをまとめて行きたいと思います。
実際に我が子が被害に遭った時に取った対応も合せて書かせて頂きます。
子供の様子を注意深くみる
今回のいじめ問題の様に「人には言えない内容」だった場合は、親が動かなければ内容を知ることは非常に難しいでしょう。
ただでさえ子供はいじめられている事を「恥」とか「自分が悪い」と内面に押し込もうとする傾向があり、その全てを把握する事は難しいです。
親である私たちが積極的に子供を見守り続けるしか方法はないでしょう。
常に子供とのコミュニケーションを図り、普段の仕草の変化や言葉のイントネーションの変化など細かい部分について詳しく見ていく必要が出てきます。
・手が震えている
・目を合せない
・生活のリズムが急に不安定になる
・自傷行為がある
・声にハリがない
・目が虚ろになる
・言葉が否定的になる
こんな感じで変化が出てきているのであれば注意した方が良いでしょう。
ちなみに、これらの症状は我が子がいじめを受けて実際に出てしまった症状になります。
子供の「逃げ場所」を作る
いじめに遭うとかなりの確率で「不登校」や「引きこもり」になります。
我が子ももれなく不登校になってしまいました。
問題なのは「不登校」や「引きこもり」という言葉を聞いて否定的なイメージが定着している事です。
大人でさえ会社を休みたいと思う事は毎日あり、人間関係や縦社会に嫌気がしてサボる人もいるのが現実です。
子供だって休みたいと思います。
それが「いじめ」や嫌がらせなどが起きて学校に行きたくない(行けない)のであれば、不登校という選択肢だって「正当な理由」になると思います。
不登校になる事に「否定的なイメージ」を持つ必要は無いのです。
逃げることが出来るのであれば、危険を察知した時は逃げれば良いと思います。
その時にケガするくらいなら、自分の身を守る為に逃げた方が賢明です。
だから不登校になっても悩む事無く、逆に「辛かったら逃げておいで」と言えるくらいに「子供が逃げられる場所」を確保するようにしてください。
今回のケースであれば、修学旅行などの何日か家を空けなければならない場合は無理に行かせる必要は無いかと思います。
子供が楽しみにしているのであれば別ですが、行かせる場合は必ず先生と子供の両者に連絡が取れるようにしておく事が大事です。
無理をさせない
私たち親はよく子供に「もうちょっと頑張りなさい!!」とか休みがちの子には「今日だけ学校に頑張って行ってみよう」とか言ってしまう事があります。
子供達は子供達なりに、学校での悩みやストレスで毎日苦しんでいます。
たとえ笑顔で学校に行っていたとしても「周りに悟られないために」笑顔を取り繕っている事もあります。
「親に心配を掛けまいと、空元気でも悟られないように」子供は気丈に振る舞ったり無理をする子が親が考えている以上に多いのです。
私たち大人は、そんな子供の心を知らずに無理をさせるような言葉を発してしまいます。
親が子供に叱咤激励をしてしまうと素直な子供ほど無理をしてしまいますし、口を閉ざしてしまいます。
「負けないように頑張れ!!」と仮に言われてしまえば、親に心配を掛けないように無理をします。
そして、「今日だけ学校に頑張って行ってみよう」と仮に言われてしまえば、本当に言いたい事があっても話をするタイミングを無くしてしまいます。
いじめを受けていることや悩んでいる事を言ってくれたら、その時点で十分頑張ったと思います。
なので、カミングアウトした時には「まず話を聞き、褒めて」あげてください。
たまに休んでも責めないでください。
学校、第三者に相談する
実際にこの問題が発覚すると「どうして良いのか分からない」と答える保護者の方が非常に多いです。
ニュースとかで報道されている時には何とでも言えるのですが、いざ自分がその立場に立ってみるとどうして良いのか分からなくなる事が多いのです。
どうして良いのか分からなくなった時は遠慮なく相談相談してください。
この「いじめ-ラボ」で良かったらいつでも大歓迎です!
※我が子のいじめ発生から裁判までの経験を元にした「相談コーナー」はコチラ!
また相談出来る場所の中に学校も含まれていますし、それ以外の第三者機関もあります。
この問題は自分だけで解決出来る程簡単では無いし、時間も掛かります。
なので遠慮せずに相談してみましょう。
下の記事には相談する機関の紹介とそのリンクが張られていますので1度ご覧ください。
相談してくれる機関は主に文部科学省が監督している所だったり、法務局が監督している所なので安心して相談出来ると思います。
相談出来る所をまとめた記事を紹介します!!
まとめ
今回の記事は「報復・仕返し」というキーワードでいじめられっ子の心のケアや対応策について実際に起きてしまった報復事件を基にまとめてきました。
今回紹介する事件は山形県で起きた一家3人殺傷事件になります。
逮捕された犯人は20代前半の男性で、殺された長男とは幼なじみでした。
犯行のキッカケは小学校時代に受けた「いじめ(主に性的な嫌がらせ)」がメインだったと取り調べで判明しています。
この長男は顔を重点的に潰され、また父親は胸や背中をメッタ刺しにされ死亡し母親は脳挫傷で重体。
後の裁判でも犯行内容が残忍で計画的として求刑を「死刑」としていましたが、当時受けたいじめや精神的な状況を考慮し最終的に「終身刑」となりました。
今回この記事を紹介したのは、犯行の内容よりもいじめを受けて仕返しを考えている方に1度思いとどまって欲しいので載せました。
誰しもが何かしら被害を誰かから受けたとき、「仕返ししてやろう」とか「復讐」を考えると思います。
私も20代の時に「仕返し」や「復讐」を他人にでなく「身内」に対して真剣に考えていたときがありました。
時が経って私にも「家族」といえるものが出来て、当時の事を振り返って見ると「虚しさ」だけが残っています。
家族の支えがあってなすりつけられた借金も終わり、「これから」の生活だけに集中出来る様になったのは新たに出来た「家族」のおかげです。
私の場合は「家族」でしたが、何かしら「自分に希望を持たせてくれるもの」は必ず1人に1個あります。
今は苦しいかも知れません。
しかし心が「仕返し」や「復讐」でいっぱいになると、そこから抜け出すキッカケに気づく事が出来なくなります。
ましてや、子供なら大人よりもダメージが残りやすく最悪の場合「自殺」を選んでしまう事もあります。
「いじめ」と「自殺」の関係は深い繋がりがあります。
子供の心が「仕返し」や「復讐」でいっぱいにならない様に、我々大人が出来る限りのサポートをしてカバーしていくしかありません。
過去に掲載した『いじめ対策 子供の接し方や心のケアの方法など重要ポイントまとめ』にもまとめてありますが、相談に乗ってくれる機関を紹介していますので参考にして頂ければ幸いです。
この「いじめ-ラボ」でもいじめ発生から裁判までの経験をもとに多数相談を受けていますので自信がありますよ!
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この記事で書いた事や「いじめ-ラボ」でまとめている内容は私たちの子が実際に受けたいじめをベースにまとめています。
さらにこの記事を読んでいるあなたをはじめ、今現在いじめで悩んでいる方々に少しでもお役に立てれる様に日々勉強をしています。
そこで今回このサイトでは記事の紹介だけで無く「これからどうやってこの問題と向き合って行くか、分からない事」などについて随時相談を受け付けております。
- 我が子にいじめが発覚して、これからどうして良いのか分からない
- 学校がキチンと対応してくれなくて不安だ...
- 子供の様子がいつもとおかしい
- 誰にも相談出来なくて、今の気持ちを聞いて欲しい!
など、私たちの経験を基に記事に書いていない事なども答えられる範囲でお答えします!!
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『【完全無料】いじめ発生から裁判で勝つまでの「2年半」を凝縮した「いじめ-ラボ」相談ページ』
長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
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