こんにちは!
いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。
今回の記事は2015年に起きてしまった「一橋大学自殺事件」についてまとめた内容となっています。
この自殺事件のキッカケとなったのは自殺した男性(25歳)が当時の友人にされた「ある事」が原因だった事が判明しています。
その「ある事」とは「アウティング」と言います。
普段はこの「アウティング」という言葉は聞き慣れないと思いますが、簡単に言うと「本人の同意無くLGBTである事を他の人に言ってしまう事」。
※LGBTとはそれぞれの頭文字をあてがって、
「L」=レズビアン
「G」=ゲイ
「B」=バイセクシャル
「T」=トランスジェンダー
の略になり「性的マイノリティーの一例」を表す
当時一橋大学に通っていた男性が同級生にアウティングされた事を理由に飛び降りて死亡してしまった事件がこの「一橋大学自殺事件」の全容になります。
今回この自殺事件を振り返って、このサイトでまとめている「いじめ問題」とで共通している事に着目しながら「人の幸せ」とは何かをまとめて行きたいと思います。
もしこの記事を読んでいる方がいらっしゃったら1度胸に手を置いて「自分は何の為に生きているのか」について考えて欲しいです。
今自分が生きている事の意味についてボンヤリでもいいから何か掴めた時に、人は幸せを感じる事が出来るのだと私は考えています。
いろいろ偉そうな事を書いてしまうかもしれませんが、本当に「今を生きている意味」を考える事こそ「いじめ問題の解決策」について考える事に繋がると記事を作る度に思います。
自信を無くしてしまった時
死にたいと思った時
学校や会社に行きたくないと思った時
相手を信じられなくなった時
少しで良いからこの記事を読んでもらえたら嬉しいです。
※この他にもこのサイトでは私たち家族が子供の被害を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめていて、記事形式にして紹介しています。
「いじめ」が他人ごとでは無く明日は我が子に降りかかる問題であり、風化させない為にも実体験を基に記事にまとめています。
もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。
実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!
※いじめ問題と過去の裁判や判例についてまとめた記事はコチラ!!
今回の自殺事件の根底にあるもの
今回の自殺事件の根底にあるものとして「なぜアウティングをしたのか」について考えなければならないでしょう。
先ほども書いた様に「アウティング」とは相手の同意無く第三者にLGBTである事を公言する事を言います。
今回自殺した男性の友人は直接本人から相談を受けていたという事なので、信頼のおける人物だったと考えられます。
その人の大事な事を同意無く他人に公言する事は「相談した相手の信頼」を裏切る事になると思います。
何故、胸の内に秘めておく事が出来なかったのか...。
その理由として今現在の日本でLGBTについての理解を深める機会が少ない事が挙げられるでしょう。
私もこの事件が起きるまで「LGBT」について深く考えた事はありませんでした。
実際にどれだけの人が「性的マイノリティー」に該当するのかを調査したデータ(LGBT総合研究所)によると20~60歳位の男女へアンケート調査したところだと約10万人に対し約6%の割合で該当している事が判明しています。
※今回の記事で参考とさせて頂いた資料はコチラ
『LGBTの学校生活に関する実態調査(2013) 結果報告書』
いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン
さらに今回参考とさせて頂いた上記の資料によると男性の場合に「性に対する違和感を感じる時期」は小学校入学辺りが多く、逆に女性だと中学校入学辺りと男性に比べて比較的遅い結果となっている事が判明しています。
少なくとも中学校辺りでは既に「自分は他の子とは何かが違う」と不安になっている事が分かると思います。
また別の項目の調査「自分の事を話さなかった理由」として挙げられているものは、「理解されるかが不安」が一番多く、次に挙げられる理由として「いじめや差別の対象になる事」となっていました。
この事から自分が悩んでいる事について他の人からの理解を受けられにくいものと考えられている事と、学校などの狭い価値観の中で相談してしまうと広まってしまう危険性がある事を示している事が分かります。
以上の結果から今回自殺してしまった男性が友人に相談した行為そのものは「相当の覚悟」をもって相談した事が分かると言えます。
自分の気持ちに素直になって「自分らしく」行きたいと思っただけなのに、その気持ちに反して友人からまさかの「アウティング」。
この事件が起きてしまったのは私たちを含めた「人の理解のなさ」が産んだ事件だと感じています。
ほとんどの人が「自分らしさを大事に」って言うけど、「自分らしく」する為に努力するほど傷付いて行く「今」がある
ほとんどの人が口にするであろう言葉として「自分らしく」という言葉があります。
生きる事はもちろんの事として、仕事だったり勉強だったりひたむきにしている人を応援する事を素晴らしい事と考え自分自身もかくあるべきと行動に移している人もいるでしょう。
私もその考えは正しいと思うし、頑張っている人を見れば自然に応援したくなってきます。
多分ほとんどの人がそうだと思います。
だけど、今の世の中は「自分らしく」して行けば行くほど叩かれたり嫌みを言われたり「傷付く事」が多くなってしまいます...。
自分は「自分らしく」ありたい。
けど他の人がそうしているのを見るとと無性に不安になったり、感情が歪んでくると嫉みに変わり「攻撃」してしまうのが人間。
ほとんどの人がこれに該当してしまいます。
どんなに善意のある人間でも該当します。
この記事を書いている私だってそうです。
そしていろいろ自分自身が攻撃して逆にされてきて分かった事が「自分らしさを求めれば求める程、他の人間がそれを見た時に不安になりやがて攻撃してしまう事」=「人の弱さ」というものなんだと言うことです。
すなわち人間の「善」と「悪」両方を認めてこそ、相手を受け入れる事が出来るのではと言うことになります。
多くの人は「自分の考えたとおり、そのままの自分」とだけ考えている事が多いのではないでしょうか??
それ故に「自分の考えている事」と離れてしまっている事に対して過剰に拒否反応を起こしてしまうから「生きづらい」と感じさせてしまうのではと私は考えています。
今の世の中で人は様々な人生を通して「人」を形作っている事を考えたり意識したりする時間がほとんどありません。
他人を受け入れて自分の考えと合せる事は誰にでも出来たハズ。
小さい時にぬいぐるみを友達と思えたりペットを親友と思えたり、時には年齢を気にせず近所のお兄ちゃんやお姉ちゃんなどと楽しく遊んだりなどある意味純粋な心は誰にでもあったハズです。
何故か大人になればなるほどその心は無くなって、後に残るのは「ギスギスした心」だけ。
・アイツよりも認められたい
・他のヤツよりも評価されたい
・アイツが憎い
・ムカつく
・気に入らない
などトゲトゲした心だけが大きくなりますよね...。
自分の「善」と「悪」は最初からあって、それを認める事は誰からか教えてもらえる事ではなく、本来既に持っているものです。
自殺した男性の友人に少しでもこの「善」と「悪」を認める(他者を認める)事や自殺した男性の勇気と覚悟を知る事が出来れば違った結果が待っていたのだと思えてなりません...。
性の問題といじめとの繋がり
先ほど参考にさせて頂いた資料の中で自分の性に悩みを抱えている子の約6割弱がいじめを経験している事が判明しています。
見た目やトイレに入る事やプールの授業など、自分自身の「性」について違和感を感じていても表に出せない状況が現実問題がそこにあります。
心無い一言が一生ものの傷になったり、トラウマで悩み続けてしまう所は「いじめ問題」と同じでしょう。
先ほどまとめたように「自分の善悪を認める事(他者を認める事)」は幼い子供には難しいのかも知れません。
しかし、自分の価値観だけで相手を否定するのでは無く「そういう人も同じ人として一生懸命生きている」と学ばなければならないでしょう。
いじめの被害にあってしまった後でも同じで、相手を憎む事もあるけれど「いじめられた事に屈しない事」が大事になってきます。
今回の自殺事件の様に死んでしまっては、後に残された家族は悲しむ事しか出来ません...。
支える事も戦う事も、ましてや話を聞いてあげる事も出来ません。
例え学校などで虐げられたとしても(あってはならない事ですが)、家族で支えられる様な体制を取れる必要があるでしょう。
そんな時には決して否定せずに我が子の話を聞いてあげて下さいね。
この自殺事件を踏まえての社会の動き
この事件が報道されてから学校や会社を問わず少しずつではあるけれど流れが変わってきています。
まず始めに「お茶の水女子大学」は2020年度の入学者からトランズジェンダーの人でも入学を許可する事を表明。
これにより戸籍上の性別が男であっても自認している性が女性であれば原則入学出来る事になります。
また大企業をはじめ多くの会社が結婚と同じ福利厚生を受ける事が出来る規定やエントリーシートの性別の書き方(自分が認識している性で記入可)など少しずつではありますが今までの認識を改めている会社が多くなってきています。
さらに自治体でもLGBTを受け入れる対策を進めている地域も増えてきて東京や神奈川、千葉、沖縄、北海道などの地域で進められています。
内容は賃貸借の優遇、同性カップルに対する証明書の発行(行政手続きの簡略化)などを実施している様です。
まとめ
今回は2015に起きた年一橋大学自殺事件をまとめつつ、今現在のLGBTの現状と子供の性の悩みについて触れてきました。
今回の事件に限らず性の問題はいじめ問題と密接に絡んで深い傷になり、大人になっても解消される事無く残り続けます。
今回参考にさせて頂いた資料『LGBTの学校生活に関する実態調査(2013) 結果報告書』では、性の問題に悩んでいる子の約6割近くがいじめを受けて経験があるとしており実際のいじめの内容にも性に絡んだ嫌がらせが多くなってきています。
この問題で否定的な事を言われたり嫌がらせをされると悪口を言われたり暴力を振るわれるよりも心の傷が深くなる確率が高く、長い間不登校やPTSDなどの精神に影響をきたすケースが多くなります。
このサイトでまとめた記事の内容で『復讐・仕返し事例のまとめ』があるのですが、どのケースも性的嫌がらせを受けており長期間心に悪影響を与えている事が実際に起きた事例でも証明しています。
子供の性の問題はなかなか難しく、子供が親に相談する場合や親が子供に教える事にせよ簡単にできる内容ではありません。
しかし、今の子供達が「自分の性について違和感を感じていたり、否定的に感じている」のであれば何の為に生まれてきたのかを伝えなければならないでしょう。
様々な問題を抱えていたとしても人は生きなければならず、その先に「幸せ」があって誰しもが「幸せ」になる資格がある事を伝えなければなりません。
例え今が本当に地獄だとしても。
死んでしまってはその先には何もないから。
この「いじめ-ラボ」では今回の事件の内容に限らず「いじめ問題で苦しむ人達」を無くす為に「相談コーナー」を実施していて、我が子のいじめ発覚から裁判を起こした経験を元に、学校の対応の仕方やイジメをどうやって認めて貰うのか等について具体的に答えています。
もし、これからどうしていけば良いのか分からず迷っているなら一度お話を聞かせて貰えませんか!?
いじめが起きてから裁判で勝つまでの経験を元に相談コーナーを実施中!!
この記事で書いた事や「いじめ-ラボ」でまとめている内容は私たちの子が実際に受けたいじめをベースにまとめています。
さらにこの記事を読んでいるあなたをはじめ、今現在いじめで悩んでいる方々に少しでもお役に立てれる様に日々勉強をしています。
そこで今回このサイトでは記事の紹介だけで無く「これからどうやってこの問題と向き合って行くか、分からない事」などについて随時相談を受け付けております。
- 我が子にいじめが発覚して、これからどうして良いのか分からない
- 学校がキチンと対応してくれなくて不安だ...
- 子供の様子がいつもとおかしい
- 誰にも相談出来なくて、今の気持ちを聞いて欲しい!
など、私たちの経験を基に記事に書いていない事なども答えられる範囲でお答えします!!
※質問やお問い合わせはコチラ!
長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
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