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こんにちは!!
いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。
今回は2015年に茨城県取手市藤代南中学校で起きたいじめ自殺事件についてまとめて行きたいと思っています。
この事件の内容は2年後に起きた『生徒の悪口が命を奪ういじめに 新潟県新発田市で起きた自殺事件』と同じ様に「学校の対応」が問題の悪化に拍車を掛けた事件となっています。
過去の事件や自殺した事例を踏まえても、学校の体質は変化なく隠蔽や実際にいじめてしまう教師も増えてしまう形になっています。
正直この記事を書いている今でも学校ではもしかするといじめが起きていて、それに荷担する教師もいるかもしれません。
このサイトでは読んでいる方を驚かせるつもりで書いているのでは無く、実際に起きている事件をまとめて「そこからどうするのか」を共に考えて行く場所にしていきたいと思っています。
そして今回の記事はタイトルにもあるように中学校で起きたいじめによって尊い命を失ってしまった女の子の事をまとめています。
いじめ問題は原則「加害生徒」が悪いのですが、それと同時に学校が簡単に「いじめは無い」と判断してしまう事への対策についても書いていきたいと思います。
さらに、
・いじめの内容
・学校の対応
についても触れてみて「いじめ自殺」を少しでもなくす事が出来ればと考えています。
※この他にもこのサイトでは私たち家族が子供の被害を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめていて、記事形式にして紹介しています。
「いじめ」が他人ごとでは無く明日は我が子に降りかかる問題であり、風化させない為にも実体験を基に記事にまとめています。
もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。
実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!
※いじめ問題についてまとめたサイトはコチラ!!
『いじめ-ラボ』
藤代中学校で起きたいじめ自殺事件の内容
今回の藤代中学校で起きた自殺事件について簡単に調べて行きたいと思います。
2015年事件当時、自殺した女子生徒は中学3年生で受験を控えていた時期に自殺をしてしまいます。(11月)
間もなく年末に入り来年にはすぐ受験となる時期に自殺した事を考えると非常に陰湿な被害内容だったのか、中学校当初からずっと長期間被害を受けていて我慢ができなかったのかが考えられます。
どちらにしてもいじめによって自殺してしまった事には変わりは無いのですが、ある程度「高校生活」を視野に入れている状況で自殺してしまう事が残念で仕方がないです。
考えるならば長期間のいじめよりも「被害内容が陰湿なもの」の方が可能性として大きいと考えられるでしょう。
他のサイトで調べてみると、
・いじめの内容は主に「悪口」、臭いやキモいなどを平気で言ってしまう
・すれ違いざまにぶつかる
・ワザと担任に「怒られる」様に仕向けられる
と言ったように、固定のメンバーでいじめられると言うよりも「クラス全体」で行われると考えるべき内容となっている事が分かります。
また、担任の先生は自殺してしまった生徒と加害生徒が一緒にいた場合には、問題があった時に何故か自殺した生徒ばかりに怒る時が多かったとも言われています。
他のクラスメイトの証言なので、偶然では無く意図的に仕向けられたりターゲットになっていた事が推測できます。
このようになってしまうと間違っても担任には相談出来ないでしょうし、公平に生徒を見ると言う先生に対する信頼も失ってしまうでしょう。
外堀から埋めていって「逃げ道」をなくす「いじめ」と判断する事ができ、非常に陰湿な方法だったと考えられます。
もしかすると家族にも相談する事も出来なかったのかも知れません。
当時の藤代中学校の対応は
自殺当時の藤代中学校の対応について見ていきたいと思います。
調べて行くとやはり今までの学校と同じ様に「いじめはなかった」の一点張りの対応で、遺族の気持ちをくみ取るような対応は無かったとされています。
いじめが起きていた当時の担任の対応を見てみても分かる様に自殺した生徒をターゲットにしていた節が見え、クラス全体が集中攻撃していた様に感じます。
クラス全体と言っても本当に全員ではなく一定の生徒だけなのかも知れませんが、被害を受けている女子生徒からしてみれば「全員」と感じる事もあったかも知れません。
また「受験準備時期」も相まってストレスのはけ口とされてしまった可能性も否定する事は出来ませんが、受験ストレスでいじめをして良いものでは決してありません。
なので私たち家族も教師側も「子どものストレスについて」少しでも緩和出来る様に対策を考える必要があったと思われます。
そして「受験」繋がりで学校の対応が一番悪質だったのが、
・いじめで自殺したとせずに受験を控えている他の生徒への配慮で事故死として説明させて欲しい
と遺族側に交渉しに来た事実があったという事です。
遺族側の気持ちを考えず、自殺して間もない時期に交渉した学校の考えに対して理解に苦しみます。
普通であれば「大切な人」が亡くなった後にそんな事言われれば誰だって怒ることだし、言われたくない言葉だと思います。
簡単に言えば「今の生徒には関係の無い事だ」と言われている様なものですから...。
後に第三者委員会の調査も行われましたが「いじめはなかった」の意見は変更される事なく遺族側に報告されました。
遺族側は反論し今行われている第三者委員会を解散し、独自に今回の自殺の経緯について調査。
その調査で同級生の証言を得ることができ、文部科学省が学校や教育委員会を指導する事となり学校側は初めて遺族に謝罪する形となりました。
学校から事実を認めてもらえるまで、我が子を自殺で亡くしながら自殺した2015年11月から数えて約3年近く掛かった様です。
学校が認めない「いじめ」と「重大事態」との関係
今回の事件と学校の対応を見て言える事は学校はやはり隠蔽体質から脱却出来ていない事が言えると思います。
「情報がまとめられず確認出来なかった」ケースもあると思いますが、「意図的に事実を確認せず放置した」ケースが大半になっている事が非常に危険だと私は考えています。
実際に最近まで我が子のいじめ問題について裁判をしてきましたが、私たちのケースは「重大事態」に当てはまった事で情報が幾分集めやすかった印象があります。
この「重大事態」について、「いじめ防止対策推進法」においては次の様に定めています。
第五章 重大事態への対処
(学校の設置者又はその設置する学校による対処)
第二十八条 学校の設置者又はその設置する学校は、次に掲げる場合には、その事態(以下「重大事態」という。)に対処し、及び当該重大事態と同種の事態の発生の防止に資するため、速やかに、当該学校の設置者又はその設置する学校の下に組織を設け、質問票の使用その他の適切な方法により当該重大事態に係る事実関係を明確にするための調査を行うものとする。一 いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。
二 いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。
2 学校の設置者又はその設置する学校は、前項の規定による調査を行ったときは、当該調査に係るいじめを受けた児童等及びその保護者に対し、当該調査に係る重大事態の事実関係等その他の必要な情報を適切に提供するものとする。
3 第一項の規定により学校が調査を行う場合においては、当該学校の設置者は、同項の規定による調査及び前項の規定による情報の提供について必要な指導及び支援を行うものとする。
引用元:文部科学省 「いじめ防止対策推進法」
この「重大事態」の規定はあくまでも学校側が判断する規定では無く、「被害」と「状況」を基に調査を進めることを定めています。
なので学校の対応に不信感を感じているのであれば「私たち自身」が情報を可能な限り集めていく必要が出てくるでしょう。
しかも「学校が認めざるを得ない内容」で集める必要が出てきます。
上記の「重大事態」に当てはめて情報収集をしてみると良いかも知れません。
次にこの「重大事態」の要件である2つの項目について見ていきたいと思います。
先ほどの引用部分で、
・いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。
・いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。
という2つの要件が書かれていました。
最初の項目はすでにいじめが認められている場合に適用される事が多く、2番目の項目の内容が大半の「いじめ」に適用されるケースだと思われます。
2番目に書かれている「相当の期間学校を欠席する事を余儀なくされている疑い」について文部科学省は次の様なガイドラインを提示しています。
「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」(平成29年3月)
出典元:文部科学省サイトより
形式的な期間で表すと「30日前後」が重大事態になるかどうかのラインになっていますが、連続して30日ではなくトータルで30日近く欠席する状況でも考慮される様です。
また重大事態に認められれば学校側は地方公共団体の長に報告しなければならず、もし不当な扱いを受けた場合には地方公共団体にも話を通す事が出来る事になります。(理論上は)
もし学校の対応が遅い場合には、我が子の欠席状況についても予め私たち自身が把握しておいた方が早いかも知れません。
そしてこのガイドラインには「実際に重大事態と扱われた事例」が書かれていますので1度読んで見ると良いですよ。
この事件を振り返って我々がすべき事は何か
この事件に関わらず学校側の対応が悪いと、加害者を訴えたいのか学校を訴えたいのか分からなくなるときが出てくると言う事です。
いじめの元凶はいじめた生徒達が一番悪いハズですが、学校が関わる事であやふやになり解決する事が困難になるケースが非常に多いです。
実際にこのサイトに相談をしてきた案件の中でも結構な数の件数が実際にいじめた加害者ではなく学校を裁判で訴える事にしている場合が多いです。
他のサイトでも「学校の対応の悪さ」や「教育委員会の杜撰さ」をテーマにまとめている所もありますが、「誰が問題になっているのか」や「原因は何なのか」について考える事もいじめ問題を解消するために必要になってくると考えています。
理由として、学校と加害者両方を訴えるとなった場合は時間が掛かりすぎて足らなくなる事が考えられます。
裁判で訴えると考えても我が子が学校にいる内に終わらせないと本当の意味で解決はしません。
何故なら被害を受けてしまった事については取り返しが付かず2度と時間は戻ってきませんから、時間が掛かれば掛かるほど「無駄な時間を費やしてしまう」と言う事になるからです。
・誰が悪いのか
・我が子の為に何が必要なのか
この2つをしっかりと考えて答えを見出す必要があるでしょう。
まとめ
今回の記事は2015年に起きた茨城県藤代中学校のいじめ自殺事件についてまとめてきました。
実際に起ってしまった自殺事件の内容から、学校の劣悪な対応や今回の事件に関わらず問題の糸口になると思われる「重大事態」についてまとめてみました。
学校側が受験時期だったとは言えど、遺族側に心境を考えずに「事故死として扱って欲しい」とは口が裂けても言ってはいけない内容だと思います。
事件から3年近く経っていますが、この記事を書いている今でもまだそんな事を教師が言ったとは信じることが出来ないでいます。
最早、学校は安心して子どもを預ける所では無くなってしまったと言っても過言では無いのかも知れません...。
もし、学校の対応が悪く「いじめ問題」が悪化したり放置されたりで今後どういう風に対策をしていけばいいのか分からなくなった場合には弁護士や行政書士と言った専門家に相談する様にしましょう。
「いじめ-ラボ」ではサイトを運営しつつ、いじめ解決に必要な事は何なのかを調べています。
「いじめ-ラボ」で少しでもいじめについて考える機会が増えたら嬉しいです!
長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
※参考文献 一覧
・いじめ被害に遭っている子どもの親が必ずしなくちゃいけない事 茨城県取手市立藤代南中学校、中島菜保子さんいじめ事件
・今!読みましょう 中島菜保子自殺事件の担任顔画像は?保護者会の欠席理由?
・中島菜保子自殺事件の担任顔画像は?保護者会の欠席理由? 中島菜保子自殺事件の担任顔画像は?保護者会の欠席理由?
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