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こんにちは!!
いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。
今回の記事は、2017年に新潟県新発田市で起きた中学生いじめ自殺事件の内容をピックアップしていきたいと思います。
このサイトで紹介した記事の中で一番最近に起った事件であり、ニュースでも取り上げられた事もあるので記憶の中に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のこの記事を執筆する目的として、
・ほんの些細な事でも人を傷付ける事がある
・悪気が無かったでは済まされない事もある
・本当は学校で何を学ぶべきなのか
以上の項目について、見ていて下さる皆様が「考える場」にして頂く事を考えています。
「悪口」を始め「仲間はずれ」や「覚えの無い批判」などは、相手の気持ちを考えずに口にしてしまう事が多いハズ。
それが原因で人間関係が悪化し、終いには修復出来ないほどの「溝」が出来てしまう事もあるでしょう。
目に見えないし証拠もない。
この複雑な状況が原因で人は「命」を捨ててしまう事がある事実を我々は知らなければならないと私は考えています。
※この他にもこのサイトでは私たち家族が子供の被害を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめていて、記事形式にして紹介しています。
「いじめ」が他人ごとでは無く明日は我が子に降りかかる問題であり、風化させない為にも実体験を基に記事にまとめています。
もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。
実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!
※いじめ問題についてまとめたサイトはコチラ!!
『いじめ-ラボ』
新潟県新発田市で起きたいじめの内容
今回の新潟県新発田市で起きたいじめ自殺事件の内容を簡単にまとめて行きたいと思います。
事実が確認出来ている内容として、
・悪口を言われた事
・自分(自殺した生徒)がクラスに入ると雰囲気が変わる
・クラスメイトからからかわれる
以上の事実を確認する事ができました。
今回のいじめの内容が「悪口」であるために確固とした証拠などは無く、全て当事者の意見の内容が証拠のメインになっています。
事実確認を進めるにも自殺した後に「遺書」は見つかっておらず、自殺までの経緯が不明なまま遺族側は学校との話し合いとなりました。
後に「からかい」について周りの生徒や先生からの目撃情報が出て来ましたが、
・本人は嫌がっているように見えなかった
・子供のからかいの範疇
といった様に深刻な状況とは考えられなかった事もあり、真剣に事件に取り組んだ形跡は無かった模様です。
さらに、自殺した生徒は自殺当日に学校で行われた「スポーツ大会」に参加する予定だった事が明らかになっています。
当時の様子は解明出来ませんが、
・学校行事に参加する意思が見られたのか
・スポーツ大会の練習風景で自殺した生徒の様子
など、自殺した生徒と他の生徒の様子を見る絶好のチャンスは結構あったと思われるので、
・参加するスポーツを決めたりする時に「生徒同士で話し合い」が行われた場合、仲間はずれにされていたりなど生徒の置かれている状況を把握する事が出来た
・普段の練習風景で「いじめられている」様子が見られるのであれば、その時点で何らかの対処を学校側は考える必要が出てくる
と言った様に、自殺した生徒が置かれている環境について「何かしらの問題」が存在する事を想定出来たと考えられます。
では次に「生徒のいじめ」について学校側はどのような対応をしてきたのかを調べて行きたいと思います。
いじめに対する学校の対応について
ここでは今回のいじめに対する学校の対応を調べてまとめて行きたいと思います。
今回の事件について、結果から書くと学校側は「いじめ」の存在を否定しています。
・生徒からの相談は無かった
・クラスでそのような事は確認出来ていない
・アンケート調査にも書いていない
と言う風にいじめの存在を否定していました。
しかし、後の第三者委員会で「生徒が担任に相談」していた事が明らかになり事態は一変してしまいます。
調査後の会見で担任は「相談を受けていた事は認めるが、深刻な状況とは考えられなかった」と発言し、学校側への報告をしていなかった事が判明したからです。
この担任の事実が明らかになると学校側は「いじめがあった事」を認める発言に切り替え、遺族側に謝罪する事になりました。
簡単に学校側の対応をまとめてきましたが、今までの事例と変わらず「隠蔽」する形で進んでいた事が判明してしまいました。
大津や愛知で起きた事件、ニュースで報道された痛ましい「自殺の事実」をあれだけ公表しても学校の対応は変わる事はありません。
しかも「いじめ防止対策推進法」が制定されているのにも関わらず、「いじめの定義」について学校側が判断するケースも一向に減りません。
もし「事実を確認する事が出来ない理由」がアンケート結果で判明しなかった事にあるのであれば、
・今回の事件は悪口などの関節的ないじめである事(目に見えない)
・「悪口を言っている側」は対象の生徒を悪く言う気持ちで言っている場合だけでは無い
(その場の空気に併せて言っている場合もある)
・アンケートに答える側が「悪口」と思っていなければ、いじめでは無いと答える可能性が出てくる
といった様な事も考えられるので「事実を把握する事」に関して、難しい面が存在することは事実でしょう。
本来「いじめ」の原因は加害者にあって、学校には責任はありません。
(安全配慮義務とかは事実に対する隠蔽やそれを改善しない事について問われる責任)
なので我々被害者は学校に要求する事は「いじめに対する責任」では無く、事実を公表して欲しいだけなのです。
時間の掛かる裁判なんてしたところで自殺してしまった子は戻ってきません。
戻ってくるのは「お金」だけ。
何故そんなに学校は「いじめ」から目をそらしたいのか!?
この原因を解明していかない事にはこの「隠蔽」の連鎖はなくなる事は無いのかも知れません。
それか「学校、義務教育、学歴社会」のシステム事態を考え直さないと変わらないのかも知れません...。
この事件を受けて考えなければいけない事
2017年に起きた今回の事件を振り返って我々が考え無ければいけない事について個人的な意見かも知れませんがまとめて行こうと思います。
先ほども書いているように、今回の事件の内容は「悪口といった間接的な事例」です。
悪口などを言われている生徒が誰にも相談していない場合は、学校側だけで無く我々家族も把握する事は非常に難しいと言わざるを得ないと言うことです。
また、今回の様に相談を受けた側が勝手にいじめでは無いと判断して上層部に報告をしていない事も考えられます。
今後こういった事が無い様に「事実を時系列にまとめ、目に見える書面」にまとめ、話し合い等をしていく事が重要なのでは無いかと考えています。
ただ日記などのようにまとめるだけで無く、悪口の場合になると「言った内容」についても詳しくまとめていた方が真実に近づくハズなので「録音」を考える事もアリではと思います。
実際に私たちも録音をしています(上手く録音する事が出来ませんでした)が、学校側が主張している事は2転3転する場合が多いハズですので「一貫性」を調べる場合には重宝すると思います。
コチラの動画を1度ご覧下さい。
この動画は万引きをしたと思われる中学生に対する警察官の事情聴取の録音テープの内容を公開しているものです。(自白強要の疑いが掛けられています)
警察官が不当な取り調べをしている事を証明するには「実際の会話内容」を公表する事が一番の方法であると私は考えています。
また、我々被害者だけに関わらず一般の方でも普段何気ない言葉で相手を傷付けている場合がある事を知ってほしいと言う事です。
先ほどもちょこっと書きましたが、アンケートに答えている生徒も自分ではそんな気が無いのにも関わらず口に出して言っている事があるかも知れないのです。
・自殺した子は笑顔で過ごしていた
・みんなと話をしている事が多い
・ムードメーカー的な存在
といっても本人にしか分からない心の痛み事も多いですので、クラスの空気に流されない考えを持つ事がこれからの生活には必要になってくるのではないでしょうか。
勉強も大切ですが、相手が何を考えているのかを推測する力の方をもっと養っていくべきと私は考えています。
厳しく言えば学校でこの事を教えてくれないのであれば、学校に行く必要は無いとも考えています。
今の時代は自分で選びながら勉強をしていく事が可能ですし、学校だけが勉強を教える場ではありません。
ただ法律的に「学校に通わせなければならない時期」を定めているだけですから、基本的には時期を過ぎれば本人の自由になります。
「本当に学ばなければならない事」は大人になってからの方が圧倒的に多いハズ。
テストの点数よりも学校の内申よりも、人生においてもっと重要な事がある事を我々は伝えなければいけないと思います。
その子の将来はその子のものですし、私たち親はその見本にならなければならないと考えています。
まとめ
今回の記事は2017年に起きた新潟県新発田市中学生いじめ自殺事件の内容をまとめた記事になっています。
いじめが原因で自殺してしまった生徒の日頃受けていた被害内容は、
・悪口を言われた事
・自分(自殺した生徒)がクラスに入ると雰囲気が変わる
・クラスメイトからからかわれる
といった様に「目に見えない被害」がメインになっており、学校の事実調査でも確認が取れませんでした。
しかし、その後の第三者委員会での調査ではクラスの担任がいじめを受けていた生徒から相談を受けていた事が明らかになり意図的に担任が学校に報告を上げていなかった事が判明します。
その理由を当時の担任は「深刻な状況だとは思わなかった」と話し、遺族との関係をさらに悪化させる事となりました。
これらの状況を踏まえて、私はより一層事実確認に対して学校主導では無く私たち主導で事実を明らかにしていくことがあるのでは無いかと考えています。
・何が行われたのか
・何時からなのか
・主に何処で行われているのか
・何故いじめが起きたのか
・誰が関わっているのか
これらを基に詳しく書面に表し解明していく事や学校との事実確認をしていく事が必要になると考えています。
時には専門家にお願いする事もあるかも知れません。
出来るなら自殺をする前にアクションを起こし、解明に全力を注ぐ事が望ましいでしょう。
自殺してからでは子供は2度と戻って来る事はありませんから。
「いじめ-ラボ」ではサイトを運営しつつ、いじめ解決に必要な事は何なのかを調べています。
「いじめ-ラボ」で少しでもいじめについて考える機会が増えたら嬉しいです!
長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
※参考文献 一覧
・危機タイムズ 新潟・新発田市中2男子がいじめで自殺「相談無視」した担任の責任か“嫌なあだ名”の真相は…
・産経ニュース 新発田の中2男子自殺 家族にいじめ打ち明けるも市教委は「暴力は確認されていない」
・日本経済新聞 自殺中2生へのいじめ確認 新潟・新発田市教委
・佐賀新聞LIVE 父「学校不信は変わらない」 新潟中2いじめ自殺で
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