いつもご覧頂き本当にありがとうございます。
管理人の「はかせ」と申します。
今回紹介する内容は、前回の記事に引き続き
「保護者の学校に対するクレーム」について
まとめて行きたいと思います。
よくニュースなどで耳にする
「保護者のクレーム」ですが、
他人事として聞いている部分は
「非常識」に聞こえる事が多いと思います。
しかし、実際に「我が子」が
学校でいじめを受けたり
担任や教師の指導が原因でショックを受けて
不登校になったりしてしまう事件が出てくると
つい「我が子の為」と思い
先生方に強めに当たってしまう事が
あるハズです。
それと同時に、あってはならない事なのですが
「教師がいじめに加わってしまう事件」が
多くなってきていて
「教師に対する不信感」が増大している事も
「保護者のクレームが増えている」原因に
なっているのではないでしょうか。
この記事を読んでいるあなたも
このような「学校(教師)に対する不信感」を
少なくとも1回は感じた事があると思います。
もしかしたら、学校の先生が
この記事を読んでくださっているのかも
知れませんね。
今回の記事はどちらの立場でも
読んでもらえる内容となっていますので
お時間の許す限り
読んでいってもらえれば幸いです。
保護者の「学校へのクレーム」や
先生方の「クレーム処理」は
今に始まった事では無く、
昔から起きていた事でも
最近になって「クレーム」に対する
事件が非常に多くなってきています。
特に、我が子がいじめ問題で
苦しんでいる場合は
学校との話し合いや対応などで
「先生との関わり合い」が増えて、
お互いの行き違いで「クレーム」になる事が
多い事も原因でしょう。
今回の記事では
「保護者のクレームで裁判になったケース」
を引き合いに出して
「先生との話し合いや対応をしていく場合」に
何が必要になるのかを
まとめて行きたいと思います。
ここで書いた内容は、
私「はかせ」が我が子のいじめ問題を
学校と対応してきた経験を基に
書いています。
中には、和解の場で暴言を吐いた
加害生徒の親も何人かいました。
全ての事実を真摯に受け止めてくれる
親なんていませんから、
今後このような事がないように
「出るとこ」出て「ケジメ」を付ける為に
裁判で真実を争う事にしました。
- 学校の先生、教頭先生、学年主任
- 弁護士の方
- 行政書士の方
- 有識者の方
いろんな方のお話を聞いたり、
分からない事は質問したりなど
約2年弱掛けて「いじめ問題」と
向き合ってきた経験を
記事としてまとめています。
- これから「学校」と話し合いをするけれど、どんな事を話していけば良いのか分からない
- 学校で我が子がどんな生活をしていたのか、どんな酷い目に遭っていたのか知りたい
- 加害者側の情報を知りたい
- 学校が相手にしてくれない
- 和解はした方が良いのか
- 転校の手続きの仕方が分からない
私が書いた記事の一部分を
抜粋してみましたが、
いろいろと知りたい事があっても
問題がナイーブなので、
中々「誰かに相談する」というわけには
行かないと思います。
実際に裁判を起こしたり、
弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと
解決策に向けて取り組んできた事の内容を
書いていますので
是非1度読んでみてください。
※いじめ問題についてまとめたサイトはコチラ!!
『いじめ-ラボ』
学校が保護者を訴えたクレーム事件の内容
今回の「クレーム事件」の内容を
まとめていきたいと思います。
事件があったのは、平成25年の9月。
兵庫県内に通う小学生を子に持つ
普通の母親が
「我が子に対する評価」が不当だとして
クレームをあげ、
自治体を相手に行政訴訟を起こしました。
この母親は我が子がテストの点数が
非常に高いのにも関わらず、
通信票の評価(3段階方式)が
真ん中の評価である「できる」であった事に
納得がいかず訴訟に踏み切ったとのこと。
しかも、この母親はこの行政訴訟で
「子供の評価を上げる事」だけでは無く、
「学校側に謝罪する事」まで
裁判で求めて来ました。
本来、生徒の評価は
先生方の公平な評価のもと
キチンと決められるものですが、
今回の裁判ではどのような判断が
成されたのでしょうか?
子供のいじめ問題と
今回のクレーム問題とでは
「問題の質」が違ってきますが、
「学校に対して要求する」という点では
非常に似ている所が多いと思います。
次の項目で、裁判では母親の要求は
どのように判断されるのかを
考えながら見ていきましょう。
学校の保護者へのクレーム裁判ではどんな判決になったのか!?
今回の「保護者クレーム訴訟」では
どんな判決が下されたのでしょうか!?
神戸地裁判決では、
- 今回の生徒に対する評価は妥当なのか
- 生徒に対する評価は「名誉毀損」に当たるのか
以上、2点が裁判での争点となりました。
この2つの争点を神戸地裁の裁判長は
以下のように判断を下しています。
- 「成績表作成は法的根拠は無いので、行政側から要求する事は出来ない」
- 「成績表自体は校長の裁量のもと、保護者に指導状況を伝える物」
- 「名誉毀損については、成績表は不特定多数に公表する物ではないので名誉毀損に当たらない」
以上、3点の理由から保護者側の訴えに対し
「却下判決」を下しています。
「却下判決」とは??
訴えた側には、訴える事によって「法律上の利益」が回復する必要があります。
例えば、暴力を受けたケースで「受けた傷」に掛かった治療費などをお金で補填する場合には「訴えが成立する事」でお金がもらえるので「法律上の利益」があるとなります。
この「法律上の利益」が無ければ審議自体行われません。簡単に言えば「門前払い」と言う事になります。
「法律上の利益」とは今回の裁判を例に挙げると、訴える事によって正当な評価を受けることが出来るのであれば保護者側に「法律上の利益」があると言う事になります。
しかし、今回の裁判では「成績の評価は校長の裁量に委ねられる」としているので著しく不当や違法とならなければ行政側から是正する事は出来ません。すなわち裁判で解決する事が出来ないので却下となります。
一見何の関連性の無い
今回のクレーム裁判の内容を
「いじめ問題の対応」と重ねて見ていくと
次の事が分かります。
- 学校側に裁量が認められている物には「著しく不当や違法が認められない限り」罰する事は難しい
- 保護者の訴えでは「本当に子供の為になるのか」明確にしておかないと学校でも対応に困る
いじめ問題でも、
学校側に「裁量」が認められている物が
いくつかあります。
いじめの情報を公開する事だったり、
加害者側の対応(停学や退学とか)
などがそうです。
厳しい内容になりますが、
やるかやらないかは「学校次第」
になると言う事です。
保護者が必死に「いじめの真実」を求めても、
学校側は扱ってくれない時が
あるかも知れません。
そこで、いじめ問題の情報を
一番持っている所である「学校」に
どうすれば問題解決に協力してくれるのか、
モンスターペアレントになりやすい人について
次の項目で一緒に考えて行きたいと思います。
クレームの度が過ぎてモンスターペアレントになりやすい人
今回この「クレーム裁判」を
まとめて行くにあたって、
モンスターペアレントとは何なのかを
ずっと考えてきました。
簡単に言えば
「無理難題を学校に押しつけてくる人」
を指すと私は定義しています。
しかし、この記事で紹介した事例の保護者は
そんな簡単なものではありません。
- 自分の価値観が何よりも正しいと思っている
- 子供の事よりも「自分の価値観」を通す事に快感を感じる
- 子供離れが出来ていない
- 常に上から目線でものを言う
- 問題を解決するよりかは、困っている教師の姿を見ている方が良いと思っている
等の共通点が見受けられます。
自分はそんなことない!!と
思っている人がいるのであれば、
学校との話し合いを録音して
誰かに聞いてもらうと
真意はハッキリしますよ。
学校は勉強を教える所であって、
何でもかんでもお願いを
聞いてもらえるところではありません。
現実問題、私たちだけでは
子供に十分な教育を提供する事は出来ません。
子供が大人になるまでには私たち親だけでなく
学校の先生にも協力を仰いで
子供の将来を導いてあげる事も
必要であると私は考えています。
中にはお世辞にも
「よくやってくれている」とは言い難い
学校の対応もありますが、
(もしかしたらほとんどかもしれません)
私たちが会社の奴隷ではないように
学校も私たちの奴隷ではありません。
改めて、「教師」という職業の意味や
大切さを考えてみませんか??
学校との対応で何が大切なのか!?
「いじめ問題」と「学校」との関係で
一番に思い描く事は「隠蔽」だと思います。
ニュースで報道されている内容が影響して、
学校に対する信用は地に落ちたと思って
間違いないでしょう。
ちゃんと対応してくれている学校があっても
なかなか認知されず相談するにしても
学校には出来ない状況も出てきています。
我が子がいじめの被害に遭って
裁判を起こして戦った経験から言うと、
一番問題の解決に必要なのは
「学校と話し合いを続ける事」だと思います。
私たち保護者が学校に対して
「隠蔽体質」と思っているのと同じ様に、
学校側が私たち保護者に対して
「モンスタークレーマーが多い」と
思っています。
学校の隠蔽体質は少なからず
私たち保護者の学校に対する
過剰なクレームが影響しているのです。
私たちが学校に問題の真実を
教えて欲しいのと同じで、
学校側も私たちに道理にかなった
話し合いをして欲しいのです。
すなわち、本当に我が子の為と
思うのであれば、
教師の方と対等の立場で
話し合いをする姿勢が
必要になると言う事になります。
保護者の自分本位の要求ではなく、
我が子が普通に学校に通える様にする為に
何が必要なのかを
改めて保護者主体で考えて行く事が
必要になってきているのではないでしょうか。
そこには今までの対応にはなかった
「信頼関係」をもう1度構築する必要が
あるでしょう。
我が子がいじめで苦しんでいるのであれば
何度も学校に足を運び、
被害を受けたことの非を
学校側に問いたくなる気持ちを抑えて
改善策を一緒に考えて行く
姿勢が必要になります。
その結果、今現在我が子は
元気に学校に通う事が出来る様になりました。
ちなみに、来年で高校を卒業をし
「社会人」として独り立ちしました。
(2018年12月現在)
※私たちが「いじめ問題」を対応していく中で、学校が取った対策について詳しくまとめた記事を載せていますので、一度読んでみてください。
大事な事なので、もう一度書きます。
問題を解決していく為には、
学校との信頼関係の構築が必要です。
今一度保護者のあるべき姿を考え、
適切な対応をした上でもなお
学校の対応に不満があった場合に
「改善要望」としてクレームを挙げるべきと
私は考えています。
学校へのクレームも
「学校の問われる責任」について
私たち自身も知っておく必要が出てきますし
無意味なクレームはそのまま
「モンスターペアレント」として
扱われてしまう可能性があるでしょう。
いじめ問題で学校が責任を負う内容について
もう一回復習しておいた方が良いでしょう。
※いじめ問題で学校が負う責任や役割について詳しくまとめた記事を載せていますので、一度読んでみてください。
『「いじめはない!」と言われたらまずは確認!!弁護士が教師になって分かった学校の裏側について』
学校へのクレームで訴えられないようにする上手な交渉術について まとめ
今回は保護者の学校に対する
クレームについてまとめ
そこからモンスターペアレントについて
考察していく記事となっています。
今、学校と保護者の間には
かつて無いほどの深い溝が出来ています。
私「はかせ」が学生だった頃
(大体15~20年位前)、
モンスターペアレントという言葉は
表側には存在していませんでした。
授業参観では微笑ましい場面がありましたし
運動会では親子揃っての競技もありました。
家庭訪問も必ずありましたし、
学校と家庭の垣根は
低いイメージがありました。
今はどうでしょうか??
私個人の感想になってしまうのですが
学校(教師)は保護者の言いなりにしか
見えません。
個人の自由が増え、
学校関連の裁判も劇的に増えて、
ますます学校の威厳が
無くなってきています。
(学校の不祥事もありますが...)
子供は大人をみて育って行きます。
家庭では私たち「親」、
学校では「先生」が
子供達の見本となる大人です。
その大人達が矛盾している事や
感情むき出しにして
言い合っている姿を見ても、
そこから学べる事なんて何も無いでしょう。
むしろ今一番必要な事は「先生」という立場や
「親」という立場でも無く、
一緒に子供の為に考えている
姿勢なのではありませんか??
今一度「学校」と「保護者」の距離感を
見直す時が来たと私は感じています。
「いじめ-ラボ」では私たち家族の経験を元に
記事を更新していますので
1度読んでみてくださいね!
いじめの対処法 「分からない」「どうすれば」をメールで受付中!
この記事で書いている内容は
私たちの子が実際に受けたいじめを
ベースにまとめています。
さらにこの記事を読んでいる
あなたをはじめ、
今現在いじめで悩んでいる方々に
少しでもお役に立てれる様に
日々勉強をしています。
そこで今回は記事の紹介だけで無く
これからどうやって
この問題と向き合って行くか、
分からない事などについて、
私たち家族が経験した事を中心に
『「いじめ-ラボ」の相談コーナー』で
随時相談を受け付けております。
- 我が子にいじめが発覚して、これからどうして良いのか分からない
- 学校がキチンと対応してくれなくて不安だ...
- 子供の様子がいつもとおかしい
- 誰にも相談出来なくて、今の気持ちを聞いて欲しい!
など、具体的な内容について
相談を受け付けていますので、
私たち家族の経験が
少しでもお役に立てたら嬉しいです。
※「いじめ問題」について具体的な質問やお問い合わせを受付中!
長文になりましたが、
最後まで読んで頂き
本当にありがとうございました。
コメント