こんにちは!
いじめ-ラボ管理人の「はかせ」と申します。
最近はあまりニュースでも「いじめ」に対して報道が無い事などが関係して、問題意識が薄れてくる頃だと思います。
ニュースで報道されたとしても「のど元過ぎれば熱さ忘れる」の様に時間が経てば「過去の事」や「他人ごと」の様に記憶から薄れていきます...。
しかし、実際に被害を受けた子やその家族は半永久的に心に傷を負って生活をしていかなければなりません。
何も悪い事していないのにも関わらず...。
このサイトでは実際に我が子のいじめ被害を基に記事を書いていますが、この問題を風化させないために更新していて、今現在被害に遭われている方や対応に悩む方など様々な方から問い合わせを受けています。
もし、このサイトをご覧になっている方で「誰にも言えない心の傷」を聞いてもらいたい人や実際には真実はこうだったと追加・訂正をして欲しい方などいらっしゃいましたらお時間があるときで構いませんので『コチラ』の問い合わせ先にまでお願い致します。
今回の記事は前回同様、「海外のいじめ対策」についてまとめた記事となっています。
紹介する内容は「ドイツの対策」について実際に行っている対策から日本で参考になり得る「親に出来る対策」としてまとめた内容です。
何かと「学校」と「親」が上手く連携出来ずに問題が悪化し、我が子が自殺してしまってもお互いの溝は埋まらないのが日本のいじめ問題の難点でもあります。
今回題材として例に挙げるドイツの対策と日本とを比較して、問題の突破口になれれば幸いです。
※前回までの「海外の対策を比較してみて親に出来る対策」についてまとめた記事はコチラ
※この他にもこのサイトでは私たち家族が子供の被害を通して感じた事や学んだ事をベースにまとめていて、記事形式にして紹介しています。
「いじめ」が他人ごとでは無く明日は我が子に降りかかる問題であり、風化させない為にも実体験を基に記事にまとめています。
もし、我が子が不登校になってどう守って行けば良いのか分からなくなった時にも、あわせて読んで頂ければお役に立てる内容となっています。
実際に裁判を起こしたり、弁護士や行政書士の方のお話を聞いたりと解決策に向けて取り組んできた事の内容を書いていますので是非1度読んでみてください!!
※いじめ問題と過去の裁判や判例についてまとめた記事はコチラ!!
ドイツの「いじめ」に対する考え方
この段落ではドイツがいじめに対してどのような考えを持っているのかについて考えて行きたいと思います。
この問題に対する考えが違えばアクションも変わりますし、アクションが変われば当然結果も変わってくるので非常に気になる所と言っても良いでしょう。
調べて見ると前回のイギリスやフランス同様に「市民教育(シティズンシップ)」の影響を受けている事がわかり、学校だけに留まらず親が介入する機会が多い事が分かりました。
この後に紹介する対策の1つの「バディ・プロジェクト」の部分で詳しく書いていきます。
学校の制度についても「フレネ教育」を取り入れているフランスに似ている部分が多く、年齢に関わらず子供同士で問題の対策を考えていく方針をとっている所が多い様です。
異なる年齢の生徒と接する機会が多い事がヨーロッパでは基本となっている様で、そのことによって「自分たちの考え方」が間違っていたり偏っていたりした場合に修正が効く点が大きなメリットとなり得るでしょう。
言うなれば前までの日本の環境に近いと言っても良いのかもしれません。
近所のお兄ちゃんやお姉ちゃん達が気軽に勉強や遊びを教えてくれる環境がすぐそこにあった時代と似ていると言う事です。
今の時代はスマホがあれば大抵の事は調べる事が出来るので、下手したら部屋から一歩も出ずに自分で何でも出来てしまう事が普通になってきています。
特に今の日本では仕事する時も部屋1つ・パソコン1つで出来る時代ですから、もしかするとこれからの学校との関わり方にも少なからず影響を及ぼしていくことが考えられるでしょう。
以上、ドイツの教育に対するアプローチと昔から考えられている日本の教育を比較してみて簡単にまとめてみました。
調べた結果、ドイツを始めとするヨーロッパ諸国によく見られる「異なる年代と接する機会を増やす事」が日本のいじめ対策との大きな違いに感じました。
同じ集団教育のハズなのにアクションの仕方を変えるだけで人の考えが分かれる良い見本の様に思いますが、
・集団の中にも他の考えを取り入れようとするドイツ
・集団の中でも「右にならえ」を良しとする日本
どちらが良いかはケースバイケースになりますが、少なくとも日本の対策や考えではいじめが遭っても解決には至らないでしょう。
では次に、実際に行っているドイツの対策についてまとめて行きたいと思います。
実際に行っているドイツの対策について
先ほどドイツは日本と同じ集団教育でも「他の異なる考えを取り入れる」もので、日本はその逆の「右にならえ」を良しとする考えである事を書きました。
ドイツを始めとするヨーロッパ諸国に根付いている事として「市民教育(シティズンシップ)」を紹介していますが、実際にはどんな対策が行われているのかまとめてみました。
バディ・プロジェクト
ドイツの対策として一番のポイントであろうこの「バディ・プロジェクト」について紹介させて頂きます。
このバディ・プロジェクトとは、主に上級生の子が下級生の子に対して勉強やトラブルが起きた場合に仲裁や指導に当たるといった対応の事を言います。
ドイツの学校では必修科目の授業の他にバディ・プロジェクトに当てる時間を確保していて上級生の子が下級生の子のクラスまで訪れて行うのが日常的だそうです。
特にトラブルが起きたときなど、生徒同士でトラブルを解決する為に何をしたら良いのかを考える機会にもなって非常に効果的だと調査報告書で公表しています。
※参考文献はコチラになります
『ドイツの学校におけるいじめ防止プログラム』(著/松本 浩之・柳生 和男)
さらにこの「バディ」を育てる為にバディ・トレーナーが存在していて学校の先生や親でもなれる様になっており、親が学校の教育に対して参加出来る仕組みになっている事もこの調査では書かれています。
スクールカウンセラーの在り方
先ほどのバディ・プロジェクトと同様に、「スクールカウンセラー」についても日本とドイツは違いがあります。
一番の違いは制度そのものの在り方になります。
日本の制度だとどうしても常駐のカウンセラーの方が少ない傾向にあり、その権限についてもお互いの間に入って仲裁に当たる事は少ないでしょう。
また、子供の問題として慎重さが求められ「悪い事は悪い」と判断する事はおろか「生徒の悩みを聞く事」で終始している部分が否めません。
日本とは対照的にドイツでは教員と同じ立ち位置で考えられていて、先生でも対応に困ったときにはスクールカウンセラーに頼る事もあるそうです。
中には授業を受け持つカウンセラーもいる様で(特にいじめやドラッグ、酒、タバコなどの生活習慣に関わる事について)日本と比べると「権限」についても違いが表れている事がわかります。
加害生徒が転校
この「加害生徒が転校する事」もヨーロッパと日本との大きな違いでしょう。
特に日本では被害者が転校せざるを得ない状況がほとんどで、文部科学省では公式に「学区外転校(越境入学)」について柔軟に対応するように通達を出しています。
このように日本では「被害生徒」の立場で問題に取り組んでいるのですが、ドイツなどヨーロッパ諸国では「加害生徒」が転校するのが一般的なようです。(普通はそうあるべきなのですが)
中にはサッカーのレッドカードの様に一発退場とまでは行きませんが累計何回かになると強制的に学区外がら追放されてしまうケースも...。
先ほど紹介したスクールカウンセラーの面談もこの転校に影響している様で、改善が見られない場合にも適用される事があるようです。
以上、ドイツが行っている対策を簡単に紹介してきましたが日本がいかに保守的になっているのかが分かってしまう内容となりました。
ここでまとめている対策だけでも「日本がいじめが解決出来ない理由」を示している事が分かると思いますが、実際に行動に移している事が一番の違いになっているのではと感じます。
まずは被害に遭われた生徒を保護する事を前提にトライして、「学校や親が子供を守ってくれる」という信頼を得られているのは親として見習う所が多いと思います。
ドイツの対策を踏まえて 私たち親がこれから出来る事は?
今まで紹介したドイツのいじめに対する考え方や対策を踏まえて「私たち親がこれから我が子に出来る事」についてまとめて行きたいと思います。
前回と前々回にまとめている様に、まず我が子が被害にあった場合には遠慮せずに弁護士や行政書士などの専門家に相談する事が良いでしょう。
実際に被害にあって冷静に対応出来る家族はあまりいないハズです。
怒りは当然出てきますが、何よりも我が子の様子を見ながら適時相談と話し合いの繰り返しで自体を把握する事が肝心です。
「何が問題になっているのか」
「我が子の状況について」
「今どのようにしてくれるのか」
「学校で把握している情報の開示」
以上4点が親が最も知りたい事だと思いますので、専門家の助言を受けつつ明らかにしていく事が必要でしょう。
また、ドイツの対応を見て分かる様に「様々な考えを持つ人と関わり合う様にする事」が大事だと私は考えています。
どうしても被害に遭ってしまうと学校に通うことが困難になりやすく、最悪の場合不登校や引きこもりに陥ってしまう事が日本のいじめでは深刻な問題となっています。
それに伴い人間不信になってしまい、社会との関わりを断絶し社会復帰が不可能になってしまう事もあります。
いじめられてしまうとそのグループの価値観(劣等感や自己否定など)が当り前になってしまいますので、大人になってから「それは違うんだよ」と言われても元に戻す事は難しくなります。
幼い頃から自分や周りの価値観が当り前ではないと自覚出来る様になれば、少し否定されたからと言っても立ち直る確率が高くなります。
さらに将来に向けての選択肢の幅が広くなるので、学習への意欲も違ってくるでしょう。
この記事を書いている私自身、文章を通じて何かを伝える事なんて学生時代には考えた事もありませんでした。
パソコンは普及しつつある時代でしたが、職業選択する時にはパソコンはExcelやWordを使う道具としか考えた事ありませんでした。
今ではスマホだけでもある程度の情報発信出来る環境になっていますので、将来何をやっているのかなんて見当もつきません(良い意味で)。
それだけ自分の選択肢が広がっていると言うことになりますので、今現在虐げられてるとしても誰にも将来なんて分からないと言う事になります。
閉じられた環境で考え方を固定されるよりも、幼い頃から違う考え方に触れる事で人とは違ったとらえ方(今の時代に必要な考え方)が出来る様になるでしょう。
これは大人になってからでは学べない事であって、今学生だからこそ出来る特権だと私はこの年になって改めて感じています。
その特権を無駄にしない様に我が子の将来を守る為に発言出来る事はドンドン発言していくべきと私は考えています。
まとめ
今回の記事は前回・前々回と引き続き「海外のいじめ対策」についてまとめた記事となっています。
記事のテーマとしてドイツのいじめ対策についてまとめていますが、日本と比べて親や専門家が介入しやすい傾向にある事が判明しています。
この事によって、
・子供も上級生と下級生といった「価値観が違う者」を通して、何が問題になっているのかが判明しやすいし取り組みやすい
・子供同士で解決するから、大人の見えない場面でも解決が見込める
・第三者が介入しやすいので他の専門家(特にスクールカウンセラー)の権限で指導が可能
・加害者に対する対応を徹底する事で「罪の意識」が強まる
といったメリットがあります。
日本と比較してもいじめは犯罪である姿勢が徹底されているので被害者が守られる確率とそれに伴う信頼関係(学校と生徒、生徒と親、親と学校)が確立しやすい事も特筆するポイントだと思います。
日本のいじめ問題は「死」と直結している問題で(海外でも同じ)子供の将来を奪う悪質な犯罪です。
どうも最近の学校の対応を見ているとこの感覚が欠損している様に感じてしまい、過去に死を選んでしまった事例が活かせていないと思わざるを得ません...。
若い命が「死」を選ぶ原因、縄を首に掛ける心境や手すりに足を掛けた時の気持ちを何故考える事が出来ないのか...。
もし、我が子がいじめを受けた場合には早い段階で「いじめの専門家(弁護士や行政書士)」に相談をする事が対策の第一歩となるでしょう!
このサイトでも「実際にいじめが起きて裁判を起こした経緯」を元に「相談コーナー」を行っています。
いじめが発覚してどう対応して良いのか分からず途方に暮れているのなら1度「いじめ-ラボ」にお話を聞かせてもらえませんか!?
いじめが起きてから裁判で勝つまでの経験を元に相談コーナーを実施中!!
この記事で書いた事や「いじめ-ラボ」でまとめている内容は私たちの子が実際に受けたいじめをベースにまとめています。
さらにこの記事を読んでいるあなたをはじめ、今現在いじめで悩んでいる方々に少しでもお役に立てれる様に日々勉強をしています。
そこで今回このサイトでは記事の紹介だけで無く「これからどうやってこの問題と向き合って行くか、分からない事」などについて随時相談を受け付けております。
- 我が子にいじめが発覚して、これからどうして良いのか分からない
- 学校がキチンと対応してくれなくて不安だ...
- 子供の様子がいつもとおかしい
- 誰にも相談出来なくて、今の気持ちを聞いて欲しい!
など、私たちの経験を基に記事に書いていない事なども答えられる範囲でお答えします!!
※質問やお問い合わせはコチラ!
『【完全無料】いじめ発生から裁判で勝つまでの「2年半」を凝縮した「いじめ-ラボ」相談ページ』
長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
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